どんな時に怒るのか?
・疲労・睡眠不足
・状況が分からない
・言ったつもりで怒る
・自分が正しいと思っている
・作業(過集中)を邪魔される
・間違って捉えている
・嫌な記憶がフラッシュバック
・予想外の出来事が起こる
etc.
いくつかのパターンを詳しく
怒る事が多いネスケですが、疲労が溜まっている時、睡眠不足の時はさらに怒る頻度が上がります。
いつも以上に、怒りの沸点が低くなり『認知の歪み』の部分や、パニックを起こす頻度も高まります。
日常生活を送る中で、発達障害の方は『疲れやすい』と言われていますが、ネスケも非常に疲れやすいです。
人と接するだけで疲れる感じなのですが、クローズで働いているネスケは仕事から帰宅すると倒れ込むように寝てしまう時もあります。
今現在、仕事の他に副業も始めたネスケは毎日疲労が溜まった状態です。
さらにそのような状態の時には『特性』も強くなる傾向があります。
私からすると『急に怒った』と感じますが、ネスケから言わせると常に不満を抱えているので『急に怒る』という訳ではないようです。
疲労やストレスが溜まっている時、睡眠不足の時などは『特性』も強く出ますが、他にもパニックを起こしやすい。
それが、「怒り」へと繋がります。
私も、疲労やストレスが溜まっている時、睡眠不足の時などは、イライラしやすいですが、ネスケの場合はさらにイライラしやすく、怒りやすくなります。
状況が分からない
例えばですが、ネスケの周りの人達がバタバタと忙しくしているとします。
ですが、その状況を見ていないネスケは『自分がしている仕事を優先します』
その時に、同僚のネスケ子さんがネスケに言います。
「ちょっとネスケ!こっち手伝ってよっ!」
「今俺はこの仕事をしているから無理ですっ!」
ネスケは怒ります。
これは、ネスケ子さんや周りの人も困るし、イラッとします。
こんな感じに、状況が分かっていないけれど怒るという事があります。
ネスケからすると、自分の仕事をしている時にネスケ子さんに声をかけられてプチパニックを起こして怒っています。
パニック=怒りに繋がる。
この例えだと『作業(過集中)を邪魔される』に繋がりますね。
状況を見る事ができないという特性がASDにあります。
そこから来る怒りも多々あると私は感じます。
状況がわかっていない時に言われた言葉などが「怒り」のスイッチとなる事があります。
背景・状況はなく『今の状態(ネスケの今)』しかない感じです。
言ったつもりで怒る
ネスケが言ったつもりで怒る時があります。
ネスケの中では言ったという風になっている事で、私が分かっていない事を怒る。
いや、そもそも私は聞いてないので、分かっていないのは当然なんですよね。
でも、ネスケの中では「言ったのになにやってんのっ!」な感じなんです。
ネスケ:「俺言っただろっ!」
ネスケ子:「いや、聞いてない。」
ネスケ:「あれ…。言ってない?」
ネスケ子:「うん、聞いてない。」
多いですねこれ。
ネスケの主語がないに通じるものがありますが、ネスケの中では言っているらしいです。
頭に浮かんだ事を口にしたつもりで、話を進めるという事がありますが…。
そのネスケが言ったつもりの事を、私がしていない事から怒りが出てくるネスケです。
自分が正しいと思っている。
人は誰しも「自分が間違っている」と思って怒りはしません。
(逆ギレは別ですが、恥ずかしくて怒る時なんかもありますが)
正しいと思って怒っている。
けれど、ネスケの場合は「正しいと思っている」気持ちが強いので、何か問題が起こると『周りが間違っている。』と思って怒ります。
ネスケの提案などに対して、私が意見を言うと否定と受け取る。
そこでも、ネスケの怒りは出てきます。
現在のネスケは「だいたい自分が間違えているから、2回とか「違う」って言われたら『違うんだ。』と思える。」と言っています。
それまでは、会社での話をネスケから聞くと『俺は悪くない。』という内容でした。
後は「俺ばっかり言われる。」などでした。
自分の事を客観的に見る事が人一倍できないので、自分が言われている事や自分が感じた事しか見えていなかった事から、「周りが悪い。」という怒りへと繋がったと思います。
ネスケが『だいたい自分が間違えている』と思うようになったのは、ネスケ自身の経験と気づきからです。
自分が見た景色でしか物が見えないという、イマジネーションの障害と、同一保持の傾向が関係している特性ということもあるので、自分ルールや、自分のこだわりなど、一方向しか見られない。
なので、自分が正しいと思っているというのも、他の部分を見る事が出来ていないと思います。
人の気持ちや状況が分からない、相手の立場に立つことが苦手と言う所からきているものですが、1つの考えから、他の考えへと移動する事ができない。
一つの点から物事を見ている「定点観測者」と、私の読んだ本には書いてありました。
自分のルール、自分の価値観、やり方が世界標準と思い込んでいるとまで書いてあった。
ネスケの場合は、そこまでは思い込んではないと思うけれど、他のやり方や、他の意見などを聞き入れるという事は時間がかかる事があります。
この本には、その自分のルール、自分の価値観、やり方などを、破る人がいると混乱したり、許せなかったりするようです。
ネスケは混乱しているかもしれません。
こんな感じの怒りもある。
ちなみに、私が参考にさせていただいた本はこちらです。
作業(過集中)を邪魔される
作業ですが、ネスケなりの順番みたいなものがあるようです。
例えば1~10という順番があって、その順番でネスケが作業している時に横から私が
「4番やってよ。」なんて言ったら…。
マイルールを邪魔された時と同じように、不快な気持ちになるようです。
不快な気持ちになると同時に、パニックを起こす時もある。
自分の気持ち、自分の考えを言語化する事が苦手なネスケが言っている事をまとめると
『作業中や過集中の時に声をかけられたり、違う事を頼まれたりすると、抑えきれないような不快感と怒りが出る』ようです。
ネスケが言うには
「とにかくイラッとする。」
「何とも言えない気持ち悪さ。」
「他の事をしても気になりすぎて、他の事ができない。」との事。
最近の私は、ネスケが過集中の時は放置。
ただ過集中に入ると、飲まず食わずでいる事が多い。
ご飯の時と、「ちゃんと飲んでよー?」の声掛けはします。
作業をしている時も、出来るだけ話しかけないようにしています。
作業をしている時に話しかけると、今のネスケは受け答えをしてくれますが、ケアレスミスを起こしてしまうので声をかけないようにしています。
(夜でも、朝方でも)
間違って捉えている
私が直球で放った言葉が、ネスケが受け取った時には変化球となっています。
やっかいです。
これも疲れている時などは、特に酷くなり頻度も上がります。
大体は、ネガティブに受け取る事が多い。
特性からなのか、自己肯定感の低さからなのか、両方なのかは分かりません。
良い意味の言葉も、悪く受け取る。
びっくりするくらいの変換をして、勝手に間違って受け取ってネスケ自身が怒る時もあります。
以前のネスケなら、私が言った事を違う言葉として受け取った事に気づかずに、ずっと怒っていました。
今は怒ったとしても、一旦落ち着くようになった。
以前よりは早く間違っている事に気づくようになったので、喧嘩になったとしても大喧嘩にはならなくなりました。
少しは納得がいかない感じもありますが、それでも話を聞いてくれるようになりました。
これも、違うという私の話を聞いてくれるようになったという事と、今までの経験から
『自分が間違って受け取っている(変換して受け取っている)』と気づいた事が大きいです。
この漫画の状況は少し簡単に描いたのですが、ネスケが怒るまでの間に私は肉の小分けをしながら愚痴を言っていました。
「肉の小分けはめんどーだ。」
「節約は手間がかかる。」
と、グチグチ言っていたんですが、ネスケからすると私の愚痴は『文句』と、受け取るみたいです。
「そもそも、解決策のない愚痴を言うなっ!」と、怒ったネスケ。
今思うと、ネスケが小分けを手伝うという解決策がありますけどね(笑)
そして、「さっきから文句ばっかりっ!」と、怒ったと思ったら…。
「そんなに実家に帰りたいのかっ!」
私フリーズ…。
いつ言った?
『実家に帰りたい。』なんて一言も言っていない。
『実家』なんていうワードも出ていない。
落ち着いた時にネスケに聞いたところ。
私が言った「子供はいいよな~」という言葉から、「ネスケ子は実家に帰りたい。」という変換となったのは、こんな感じらしいです。
まあ、『何故っ!』と思いますが…。
こんな感じの変換は、日常的にあります。
ちなみに、ネスケ父も変換して受け取る時があります。
先日も、ネスケの様子を聞かれたので
「ネスケはカウンセリングがあっているみたいで、相談もできるし、アドバイスも貰って調子がいいよ。」と、私が話をした時に
「俺がネスケの事を理解していないっていうのかっ!」と、言われた時には…。
私はフリーズです。
とりあえず、「何故っ!」という感じです。
嫌な記憶がフラッシュバック
ネスケがいきなり怒る時、私がその時に話していた内容で怒るのは、まだ分かりますが…。
私が言っていない事を「言った!」と言って怒っている時があります。
その時は、『以前した喧嘩の内容』の事で怒っている時があるんです。
予想外の出来事が起こる
想像力が弱いというか、想像する事が苦手と言う特性を持つネスケは、何か問題が起こった時にパニックを起こします。
瞬時に発想の転換をする事が苦手です。
よくASDの特性の中に「急な予定変更に対応できない。」などと書いてありますが。
こういう時は、パニックを起こします。
『段取りや見通しを立てる事が出来ない(苦手)』と言われています。
これは、「変わらない事(普遍的なもの)には、安心感を感じる」
「変わるものに対しては、不安を感じてしまう」らしいです。
その不安感からパニックを起こすようなのです。
ちなみに、ネスケは良くパニックを起こしています。
以前のネスケは、自分がパニックを起こしているという事にも気づいてはいませんでしたが、今のネスケは何か問題などが起きた時に、自分から「俺は今パニックになっている。」と言い、落ち着くように自分でしています。
パニックを起こしている時に気づかないで、怒っている時もあります。
この様子は、コミックエッセイ編に書いてあるのでリンクを貼っておきます。
前編まとめ
『すぐ怒る旦那 なんで怒るの?(前編)』では、どんな時に怒るのか?というパターンをネスケの場合として書いてきました。
こうやって書いてみると、パニックから怒る事が多いな…。と今思いました。
・状況が分からない事から、その状況にあった対応が出来ずに怒る
・自分を客観的に見る事が苦手だから、自分目線で考えて怒る
(相手の気持ちを想像できずに怒る)
・とにかくパニック
こんな感じもありますよね。
ネスケとの喧嘩が酷くなっていく時には、『起承転結』がなく怒る時があります。
背景・状況がなく『今』しかないネスケの言動から、喧嘩が大きくなっていきます。
私が怒っている時は、背景があり、状況があって、今がある。
その私が怒っている事をネスケに伝える時には、まず背景を説明して、状況の説明をしますが、ネスケからは『今』の事しか返ってこないんですよね。
これが『話が嚙み合わない』事の原因ですね。
(喧嘩の時には強くここを言いたい)
後編では、発達障害の『怒り』というものを特性と、脳のメカニズム的な事を書いていきたいと思います。
一番の『怒り』の原因というのは、『認知のゆがみ』から来るものが多いと感じているのですが、後編では認知のゆがみについても書いてみたいと思います。
といいつつ、とても短い記事になるかもしれません(笑)
私がいつも書いている事は、私が調べた事をネスケの場合としてなのですが。
私が知りたい事というのが『どうしてネスケはこうなるのか?』という部分なんです。
ネスケとの生活は、楽しいことも多いですが、やはり喧嘩が多い。
ネスケが『どうしてこう受け取るのか?』という事が分かれば、私の考え方も変わるのでは?ネスケへの対応の仕方も分かるのでは?
その思いから、いろいろと調べるようになりました。
私が調べた事や、ネスケとの日々の様子が、誰かの参考になればと思っています。