発達障害(ASD+ADHD)と
診断されているネスケです
妻のネスケ子です
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パートナーに対して発達障害の疑いをもった時
『検査を受けてほしい』
そう思う方は少なくないのではないでしょうか。
私たちの場合は、ネスケから「アスペかもしれないんだ。」と言ったことから始まります。
アスペ?
アスペってなに?
初めて聞く「アスペ」という言葉に、私は困惑していました。
その後、検索魔となった私は
『検査を受けてほしい』と内心は思いつつ、ネスケには伝えていなかった。
「アスペとは」などと、ネットで検索していた私が『検査』について分かったことは
- 発達障害の検査方法について
- 疑いがパートナーにある場合
『検査を強要してはいけない』
ネスケに対して「検査を受けて」とは、言わずに(多少言ったかも)そのまま過ごしていた。
ネスケの「アスペかもしれない」という発言から1か月ほど経った頃、本人が検査を受けることを決めました。
検査を受けた時には余裕だったネスケも、診断後は荒れていきます。
荒れていくという言い方には語弊がありますが、いろいろとありました。
1つ言える事は
『検査を受けて、発達障害と診断されても
劇的に何かが変わる事はない。』
ネスケは診断された後「発達障害」を受け入れることができませんでした。
「生きづらさ」を感じながら過ごしていても、「障害」とつくことが受け入れることができなかったようです。
発達障害を受け入れるまで、とても長い時間が必要だった
それでは詳しく書いていきます
ネスケが「アスペ」の疑いをもったきっかけ
ネスケがなぜ『自分はアスペかもしれない』と思ったのか?
それは、会社での出来事がきっかけなんです。
『生きづらさ』を感じて過ごしてきたネスケ。
職場の人がやっていた「アスペチェック」を、何となくしてみたことがきっかけです。
今までの生きづらさと、私との喧嘩の多さの原因が「アスペ」への疑いを強めていくことになります。
ある日の喧嘩中に「俺アスペかもしれない。」とネスケが言った。
そしてこの日、私は生まれて初めて「アスペ」という言葉を知った。
検査を受けると決めた理由
本当に毎日のように喧嘩をしていた。
現在は、以前よりは減ったけれど(かなり減った)一般的な夫婦よりは喧嘩の回数は多いと思います。
「喧嘩するほど仲がいいんだよ(笑)」と、言っていた友達も数か月が経つと
「え?また?さすがに多くない?」と言うようになる。
それは、ネスケも私も同じです。
ネスケが「俺たちはトラブルが多い、多すぎる。」と、言い始めた頃。
私の母と初めて会って食事に行く事になったんです。
後日、母から電話があったのですが
「ネスケちゃん、アスペルガーってやつじゃない?」と、言われた私はフリーズ。
私の母からも「アスペ」と聞く事になった私は、意を決してネスケに母に言われた事を伝えました。
そして、連日起こる喧嘩に疲れた私が
『もう性格なら私はネスケと一緒にいるのは、無理かもしれない。』と言ってしまった。
これらの出来事が、ネスケに検査を受けるきっかけとなった。
私の発言を、ネスケがちゃんと考えてくれた。
『ネスケ子とこの先も一緒にいられるように、俺は検査を受ける。』と言ってくれたんです。
- 客観的な意見に気づいた
(母の言葉を周りの人もそう思っているのかもと思った) - 本人が危機感を持った
検査を受ける病院探しから始めた
検査を受けると決めたけれど、どこで検査を受けられるのか?
病院探しを始めた私に、ネスケから1つだけお願いがありました。
『誰にも知られたくないから遠い病院が良い。』
私たちが住む地域は、閉鎖的な田舎です。
(田舎ネットワークは侮れない)
発達障害の検査を受けるには、精神科(もしくは心療内科)に行かなければならない。
そのため、県内でも遠いところで病院を探すことになりました。
- 発達障害支援センターで検査が受けられる
- 精神科で発達障害の検査を受けられる病院と、受けられない病院がある
まず最初に、私たちが住む県にある発達障害支援センターに問い合わせをしました。
その結果は『診断は1年待ち、相談は半年待ち』
ネスケが検査を受ける気になっている今でなくては!と、病院を(精神科を)探します。
そして、県の端にある病院を見つけた私はネスケに伝えました。
ネスケに休みを合わせて私も一緒に行くことに。
- 発達障害支援センターでも検査を受けられるところもある
- 全ての精神科(心療内科)で検査が受けられるわけではない
(発達障害の検査を受けられる病院を探す必要がある)
自分に合った病院を探すことも必要
『精神科ガチャ』という言葉を聞いた事があります。
精神科って本当に『合う・合わない』がある。
ネットで検索して、口コミが良い病院に行ったとしても
『わたしには合わなかった。』と、いうことは珍しいことではありません。
自分に合わない精神科に通院しても、状態がひどくなってしまう事もあります。
(二次障害を起こしている場合は特に)
ネスケの場合は、検査を受けた病院の担当医が合わなかったので転院をしました。
現在も、転院先の病院に通院しています。
- 通院する場合は『自分に合う医師(病院)を探す必要がある』
(医師は良いけれど心理士さんが合わないなど。その逆もある)
【ネスケの場合】検査は『WAIS-Ⅲ』と『SCT』
初診での予約は取れないので、まず診察を受けてからの別日に検査となりました。
そして、「記入して検査の時に持ってきてください。」と用紙を渡されました。
母子手帳を見ながら記入しましたが、幼少期の記憶がないと言うネスケ。
ネスケ母に聞きながら記入。
(親にも知られたくないと言うので、自然に聞くのが困難でした)
初診で行く時などは、上にあげたような事をメモしていくのも良いと思います。
メモしていく内容を説明しているサイトがあるので、リンクを貼っておきます。
『医療・相談機関に行くときには』
※国立障害者リハビリテーションセンター発達障害情報・支援センター
次に検査ですが、ネスケの場合は2つの心理検査を受けました。
SCTでは、性格、情緒について分かります。
『WAIS-Ⅲ』は、知能指数が分かる検査。
(『言語性IQ,動作性IQ,全IQ』が分かる)
WAIS-Ⅲの結果から4つの群指数を算出します。
(言語理解、知覚統合、作動記憶、処理速度)
ネスケは、この検査により次の事が分かりました。
発達障害の検査というよりも、得意・不得意を知ることが出来る検査と言えます。
私も2021年に『WAIS-Ⅲ』と『SCT』の検査を受けました。
発達障害ではありませんでしたが、私が不得意な部分を得意な面で補うことができると知りました。
- 心理検査では自分でも気づいていないことが分かる
- 得意・不得意が分かるので工夫・対策も考える事ができる
- 診断までには1~2か月かかる
- 全ての精神科(心療内科)で検査が受けられるわけではない
(大人の発達障害の場合は特に)
検査を受けることのメリット・デメリット
何に対しても『メリット・デメリット』は、あるものです。
ネットで「発達障害の検査 メリット・デメリット」について調べてみると、いくつか出てきます。
『障害者.com』というサイトで
『発達障害の診断・検査は受けるべきなのか?発達障害者になるメリット・デメリットは?』というコラムがありましたので、リンクを貼らせていただきます。
上に挙げたものは、当事者側としての『メリット・デメリット』です。
検査を受けるのは『困りごと』を、感じている方がほとんどだとは思います。
もしくは、二次障害を起こし診察に行ったところ『発達障害』だったことが分かる。
ネスケが思う『検査のメリット・デメリット』
ネスケ自身が検査を受けることを決め
「生きづらさ」を感じながら過ごしてきたと、話をしてくれました。
けれど、実際「発達障害」と診断されたことを受け入れることは難しかったようです。
検査のすぐあとは
『余裕いっぱい』
診断のあとは
『検査結果を疑う』
診断から何か月か後に
『二次障害』
診断から1年後は
『どうせ俺は発達障害なんだ!』
診断から2年後は
『徐々に受け入れ始める』
診断から3年後は
『前向きになっていく』
そして4年後に
『工夫・対策を本格的に考える』
今でもそうですが、ネスケは人と接する事を避けるようになりました。
仕事中も「変な事を言っていないか。」など、人一倍神経をすり減らして過ごしている。
苦手なことが「特性」なのを受け入れるまでが辛い。
何回もあの葛藤を経験したくない。
けれど「苦手」なことができない自分を許せるようになった
ネスケ子が思う【メリット・デメリット】
私が思うメリット・デメリットは、妻として思うこと。
パートナー側の意見になります。
診断されてから2年ほどの間、ネスケは「どうせ俺は発達障害なんだ!」と言っていた。
喧嘩中に言われると、私は何も言えなくなりました。
検査を受けたことによって、ネスケが二次障害を起こすほど、人と接することを避けるほどに、追い込むことになっていきました。
そのネスケの状態は、私自身を追い込むことになっていきます。
検査を受けたところで終わりではなく、検査を受けてからが始まりでした。
診断されたからといって劇的に何かが変わるということはない
お互いが理解して対応を変えることが大切
発達障害の検査を受けた理由など【まとめ】
パートナーに『発達障害』の疑いをもった時
『検査を受けてほしい』と思う方が多いと思います。
当事者側の中にも、テレビやネットなどで発達障害について目にした時に『検査を受けよう』など思う方がいるのではないでしょうか。
ただ、当事者の方の多くは『困りごと』を強く感じていない方が多い。
ネスケも『生きづらさ』は感じていましたが、『困っているか?』と聞かれたら「困っていない」と答えていました。
現在のネスケは『困りごと』を感じているので、工夫や対策を考えるようになっています。
『困りごとを感じている』というより、『困りごとに気づいた』という言い方がしっくりきます。
最後に、私とネスケがお互いに気をつけていることを書いて終わります。
ネスケ
『自分の発達障害の特性を理由に自分を正当化しない』
ネスケ子
『ネスケの発達障害の特性を理由に自分を正当化しない』