※この記事は、2023/02/19に更新されました。
発達障害(ASD+ADHD)と
診断されている旦那ネスケです
妻のネスケ子です
私たちの紹介は
コチラ
カサンドラ症候群についての記事を①、②と、書いていますが。
- 私が調べた対処法
- 私の場合のネスケへの対応
- 私の考えが変わったきっかけ
- ネスケが変わった理由
今回は『カサンドラ症候群③』として、上に挙げた内容を書いていきます。
『カサンドラ症候群』の症状や、カサンドラ症候群になりやすいと言われている方の特徴についての記事は
発達障害のどんな特性などが原因でカサンドラ症候群になるのか?私とネスケの場合は?などについての記事は
それでは対処法や対応などを詳しく書いていきます
カサンドラ症候群の対処法は『特性』をお互いが理解すること
本やネットで調べてみると、いくつかの対処法を知ることができます。
私たちの場合で説明すると
『お互いの伝えたいことが伝わらない』
このことが原因となり、お互いに溜まっていくものがあった。
(不満やストレスが溜まる日々)
『互いに理解する』というのも、カサンドラになっていた頃のわたしは『自分だけ』と思っていた。
- 自分だけが、辛い思いをしている
- 自分だけが、分かってもらえないことが辛い
- 自分だけが、頑張っている
現在のわたしは、『自分だけ』と思うことは少なくなった。
(ないとは言わない)
当時の私は、ネスケと同じく自分のことだけを考えていたのかもしれません。
日々『不満』しか感じていませんでした。
- 仕事から帰宅して家事をしていても、ネスケは自分のしたいことだけをしている
私がずっと動いていても、ネスケは何にも思わないの?
なんで手伝おうとか思わないの?
この頃の私は、ネスケに対して『気持ちだけ』を感情的に伝えていました。
今思うと、伝わらない伝え方をしていた。
当時と現在を比べてみると、対応(伝え方)が変わったのが分かります。
当時の私は、ネスケが発達障害ということを知っていた。
けれど、発達障害の特性から「ネスケが悪い」と、私自身を正当化していたと思います。
- 問題が起こると「問題はネスケにある」と思っていた
- 「してくれない」「分かってくれない」ことを非難していた
発達障害の特性というより、ネスケが持っている特性に対しての理解を深めたことにより
『お互いの相手への対応が変わってきた』
私の読んだ本に載っていた言葉がとても参考になりました。
『責めるのではなく、ねぎらう』
『ダメな人』ではなく『ダメな行動』と捉える。
(※参考図書:子どもの面倒を見ない。お母さんとの会話が少ない お父さんが発達障害とわかったら読む本)
この2つの言葉を、今は気をつけるようにしています。
- お互いが『特性』の理解をすることが大切
- 「ダメな人」ではなく「ダメな行動」と捉える
- 相手にだけ「変わること」を求めない
妻の考えが変わったきっかけは「発達障害支援センター」での相談
当時のわたしは「ネスケが変わってくれない!」と不満だった。
ネスケが変わることだけを考え、『ネスケが変われば全て良くなる』とさえ思っていました。
現在もネスケの通院する病院にて『家族カウンセリング』を受けています。
カサンドラ状態であった当時は、ネスケと2人で3か月に1度ですが。
発達障害支援センターで、カウンセリングというより『相談』をしていた。
心理士さんから、発達障害についての説明を改めて受け「ハッ!」とした。
その時の話を簡潔にまとめると
- 発達障害は「脳の機能障害」
- ネスケが「やりたくない(やらない)」と思っているのではない「やりたいと思ってもできない(やらないではない)」
その話を聞いた時に、私が「こういうことですか?」と例え話をした。
私がネスケに対して言っていたことは
「足が悪くて走れない人に「走れ!」と言っているようなもので
ネスケは「走らない」のではなく「走れない」ということですか?
私はこの時から「やらないネスケ」と、捉えることをやめた。
今まで「やらないネスケ」と思っていたことを、『特性から苦手(できない)』と、捉えるようになりました。
そして、ネスケにも「ネスケ子の苦手とすること」を伝えるようになる。
(ネスケと同じように、私にも苦手なことはあるということを分かってもらう)
ネスケに何かを頼むときにも「これは、私が苦手だから」と一言添えるようにして、頼みごとが終わった後には「ネスケがやってくれて助かった、ありがとう。」と伝える。
(このやり取りは、発達障害は関係なく「夫婦関係を良くする方法」でもあります。)
小さなことだけれど、私たちの関係は良い方向へ。
- ネスケも気持ちよく手伝おうと思う
- 喧嘩も減ってきた
- ネスケを責めることも少なくなる
喧嘩になった後でも、『お互いが思ったこと、感じたこと、嫌だと思ったこと』を伝えあえるようにもなった。
ネスケは手伝いたいと思っても
「手伝った時に言われたことを思い出して、「手伝う」と言えなかった。」
例えば:洗濯物を干した時に「なんでそんな干し方をするの!」と注意されたことなどを思い出して動けなかった。
「簡単に干してくれたら助かる、ちゃんと干せていなくても私が少し直すからお願いできるかな?」
などと、一言添えるようになったので、ネスケも嫌な思いをすることがなくなった。
それでも、喧嘩をする時はあります。
ですが、喧嘩のあとは必ず「〇〇と思った、〇〇と感じた」など自分が間違って捉えたことなどを、自分から話してくれるようになりました。
ネスケの話してくれたことで、私の考えを変える言葉がありました。
『理解したいと思っているのに、理解できない事が悲しい。』
※ネスケが喧嘩後、私に言った言葉です
私の気持ちを、理解したいのに理解できないことが多い。
そのことを、ネスケは悲しいと言ったんです。
私と同じことで、ネスケも同じことを思っていた。
『他人を変える事はできない、だから自分が変わる。』という言葉をどこかで目にした私。
少しずつですが、私の考え方と捉え方が変わることになります。
お互いが大きく変わった理由は「カウンセリング」
ネスケが変わり始めた理由があります。
- 副業を始めた事により「困りごと」が増えた
(自分の特性に気づいた) - 通院する病院でカウンセリングを受けるようになった
カウンセリングは、ネスケの通院する病院で月に1回受けています。
そして、私も同じ心理士さんに『家族カウンセリング』を受けている。
同じ心理士さんにカウンセリングを受けたことが、私たちの生活を大きく変える事になりました。
全ての方に有効かどうかは分かりませんが、私たち夫婦はカウンセリングによって大きく関係が改善されたと思います。
第三者が関わる事により「客観的な意見を聞ける」という事も大きいのかと思います。
ネスケの場合ですが、私の言葉よりも第三者の言葉の方がすんなり入ってくるようです。
お子さんも発達障害があったときなど、親子関係が発達障害の特性から上手く機能していない場合に『家族療法』があります。
家族全体のケアの対象とする治療法。
発達障害の特性から、夫婦関係にまつわる問題を解決するために『夫婦療法』があります。
『家族療法』も『夫婦療法』どちらも、カウンセリングが行われます。
※参考図書
私の場合ですが、発達障害支援センターに通っている時はネスケと同席しての相談でした。
踏み込んだ話をすることができず、ネスケの意見を肯定されるだけで不快になっていまう状態になった。
現在は、ネスケと同じ心理士さんにカウンセリングを受けています。
ですが、ネスケとは別日に受けている。
話したいことも話すことができ、ネスケの意見や考えも知っているので、適したアドバイスを受けられる。
逆にネスケに対しても同じです。
このカウンセリングを受けたことが、私たちの生活を大きく変えました。
精神科医は、自分に合った病院を探す必要があります。
心理士(カウンセリング)もまた同じです。
カウンセリングは、自分の想いを吐き出せる場。
とくに、自分に(夫婦に)合った心理士さんを探すことが重要。
「話しやすい」という事はもちろんですが、不信感を覚えるような言動を取るような方などもいます。
自分に合う病院(医師や心理士)を、探すことから始めることも必要。
変わってきたネスケの言葉
いつものように、喧嘩後の話し合いの時でした。
ネスケも私も「受け入れた」ということから、変わってきたのだと思います。
- ネスケは「発達障害の特性」を持っているということを受け入れた
- 私は、ネスケの「特性」を受け入れて『良い意味の諦め』ができた
伝わらなかった事は伝え方を変えた
伝わらないことはたくさんあった。
- 私の気持ちが伝わらなかった
- 体調が悪い時に「大丈夫」と言うと言葉通り受け取っていた。
伝わらないことの多くは、「伝えかた」を考えていなかったことが原因でした。
- 具体的に伝えていなかった
(曖昧な伝かた) - 口頭で複数のことを伝えていた
(「〇〇して、あとこれもして」など) - 察して欲しいという伝えかた
- 感情的に伝えていた
私が体調を崩しているときに家事をしていても
- 見たままを受け取るネスケ
- 「手伝って」など言わず
「察して当然」と思っていたわたし
伝えられていない旦那と、伝えていない妻
伝えないことから「気づかない」旦那の様子についての記事です。
- 動けているのではなく「動いている」と伝える
- 伝えないと分からないことは結構多い
時には距離を置くことも必要
時には『距離を置く』必要があると思います。
- 不満が溜まりすぎてつらい
- 分かってもらえないのがつらい
- 孤独感がつらい
こんな状態になっていると、日々家に帰りたくないとさえ思ってしまう。
カサンドラについて書かれている本では、『離婚』という文字をみることがあります。
私もネスケと生活を共にするようになってから、1回も離婚を考えなかったわけではありません。
大喧嘩をする度に「このくそがっ!」って心から思いますし、「もう別れてやるっ!」と思ったこともあります。
お互いの考え方が変わってきたことで、喧嘩の回数は以前より減り、離婚を考えることはほぼなくなった。
他にも「お互いの部屋」を作ったことが、喧嘩を減らし、2人の関係を変えた出来事の1つです。
ネスケの部屋を作っても、わたしはリビングで過ごしていた。
けれど、ネスケと喧嘩になったときの私の逃げ場がなかったんです。
1人の時間は、当事者の方、パートナー共に必要。
なので、距離を置くということはおすすめします。
お互いに『自分だけの時間を作る』ことをおすすめします。
とくにASD(自閉スペクトラム症)の特性を持つ場合、1人の時間がないとストレスが溜まって行くことが多いと思います。
わたしの場合は、ネスケと喧嘩になった時やストレスが溜まった時などに、ネカフェに1人で行くことがあります。
行くと決めた日は、家事も放棄して1人の時間を満喫します。
(ネカフェに行くのは、私が漫画を読むことが好きだからです。)
ですが、お子さんがいる場合は難しいと思います。
お子さんが小さい頃は、1人でお子さんを連れて出かけるのは大変。
かと言って、当事者であろう旦那さんにお子さんを預ける事は心配。
(自分優先で行動してしまうことが多いなどの理由から)
家事で旦那さんができることを、メモ書きして渡して休んで欲しい。
それだけは、話し合って休んで欲しいです。
無自覚なパートナーの場合は難しい
今回書いてきたのは、発達障害と分かっている(知っている・自覚している)場合が多く、無自覚の発達障害のパートナーの場合はまた違ってくると思います。
私が読んだ本に書いてあったことは、無自覚な方の場合は難しいのではないかと思う。
『発達障害のパートナーと良い関係を保っているカップル・夫婦に多く見られる共通点』
その共通点は、5個挙げられていました。
5個の共通点の最初に書かれていたのは
- 夫の、「自分には発達障害の特性がある」という自覚
ため息しか出ない方が多いのでは?
※参考図書
ネスケは、発達障害と診断されています。
『カサンドラ症候群②』に書いてあることですが。
ネスケは診断されたからといっても、ほぼ変わる事はありませんでした。
ネスケ自身が『発達障害』というものを受け入れるまで、とても時間がかかった。
(3年以上かかった。)
診断されてから4年以上経った現在は、自分の特性と向き合うようになり良い方向へと向かっています。(対策・工夫を前向きに行うようになった)
ネスケのお父さんの場合は「ネスケと同じ特性を持っている。」と、ネスケが通院している病院の心理士さんにわたしとネスケは伝えられました。
わたしやネスケから見ても、お父さんは発達障害の特性を持っていると思います。
しかし本人は『困ってもないし、周りにも迷惑をかけていない。』と言っています。
お父さんは私に「ネスケの特性や困り事」を聞いてきます。
それについては、分かる範囲で答えています。
上の漫画にあるように「俺もそうだけど、それで何が困るんだ?」と、お父さんは言います。
『ネスケと同じという事は、自分も発達障害かもしれない。』とは思わないようです。
気づくという事もありません。
もしかしたら、同じということを認めたくない気持ちもあるのかもしれません。
お父さんは検査を受けたわけでもありませんが、「積極奇異型」か「尊大型」だと思われます。
ネスケと本当に似ている、けれど微妙に違う。
もちろん、ネスケ母は長年「困り事」を感じている。
ネスケやネスケ母から昔の話を何度も聞いていますが、私が思うにネスケ母は「カサンドラ症候群」とも思える状態だったと感じました。
ネスケ父はもう60歳を過ぎていますし、これから先変わる事はない。
「気づくこともない」と思います。
なによりネスケ母は、「それでいい。」と言っています。
最近のネスケは「お父さんは俺の鏡」と言います。
この「鏡」は、良い意味ではありません。
自分の事を客観視できないネスケが、自分の言動を客観視する事ができる「鏡」という意味です。
そんなネスケ父ですが、ネスケのことをネスケ父なりに心配しています。
気持ちを上手く言葉にする事ができなかったり、表現が荒っぽくなってしまうのでネスケには伝わらないだけ。
ネスケと同じ事をお義父さんはしているけれど、困り事を感じない。
『だからネスケに何と言っていいか分からない。』という事です。
最近では早い段階で『発達障害』の疑いなどが分かります。
そして『お子さんが発達障害と分かり、医療機関などで付き添って、もしくは話などを聞いていくうちに、親(父親、母親)も発達障害があると分かる。』というケースもあるようです。
この場合の対応などが、私の読んだ『お父さんが発達障害とわかったら読む本』に書いてありました。
お子さんとお父さんが発達障害だった時の『家族療法』についてなどが載っています。
悪循環として
お母さんが、発達障害のあるお子さんとお父さんの言う事をできる限り聞いてあげる事がケアだと考えている場合などが載っています。
私はこの本を読んで、ネスケとネスケ両親の場合も、この悪循環に当てはまっていると感じました。
また機会があったら、お父さんに発達障害があった場合の記事を書いてみたいとも思います。
【まとめ】カサンドラ症候群~対処・対応について~
ネスケは発達障害と診断されて4年以上が経ちました。
以前に比べるとかなり前向きに考えるようになり、変わってきた部分も多くあります。
現在でも難しい事はとても多い。
ネスケが変わってきた、私も変わってきた。
お互いが変わった理由は、いくつかあります。
- お互いが「発達障害の特性」を受け入れた
- 2人が同じ心理士さんにカウンセリングを受けるようになった
- お互いが「特性」を理由に「自分を正当化しない」と気をつけている。
発達障害は病気ではありません。
『脳の一部の機能が上手く働かない』という、脳の機能障害と言われています。
『個性』と言う方もいます。
ですが私は、「個性」と言われると納得ができなかった。
今まで私が感じてきた様々な感情に対して
『その原因は「発達障害」の特性からの問題(困り事)だった。』と言われたら納得できたんです。
カウンセリングを受けるようになり、ネスケはとても変わってきました。
ネスケがノートに思っている事などを書き出すようになり、いろいろな『気づき』があったそうです。
喧嘩の時の状況などをノートに書き出し、視覚化するようになった。
視覚化することによって、『自分を客観視する』ことができました。
自分から、週の予定や1日の予定を作成するようになった。
お互いのスマホに、共有カレンダーアプリを入れて『予定を忘れないように』と、対策や工夫などをするようになりました。
『カサンドラ症候群について』の記事を①~③と書いてきましたが、他にも特性についての記事を書いています。
今まで書いてきた「発達障害の特性」についての記事が、カサンドラ症候群の原因となっていると私は思っています。
それぞれの記事に、『どうしてその言動になったか?』という特性と原因とネスケの様子。
そして、『どう対応したか?』などの特性への対処などを載せています。
発達障害の特性がきっかけになり、少しの喧嘩が長引き大喧嘩に発展することは多い。
私も心が折れそうになる時は多々あります。
それでも『2人が過ごしやすいように』と、日々模索しています。
その2人の日々が、誰かの参考になればと思いつつ
これからもブログを書いていきたいと思います。
『カサンドラ症候群①』は、症状やカサンドラ症候群になりやすいと言われている方の特徴などを書いています。
『カサンドラ症候群②』では、発達障害のどんな特性などが原因でカサンドラ症候群になるのか?私とネスケの場合は?などを書いています。