妻の体調が悪い時 発達障害の旦那は安定のマイペース

妻が体調を崩した時の発達障害の旦那1 ASDの話

私は専門家ではありません。

ネスケの場合と、私が調べたことを私なりにまとめて書いています

参考程度にお読みください。

※このブログに書かれていることは、発達障害の特性を持っている場合ということが前提です。

※令和5年9月10日編集

ネスケ
ネスケ

発達障害(ASD+ADHD)と
診断されているネスケです

ネスケ子
ネスケ子

妻のネスケ子です
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突然ですが…。

あなたが体調を崩したとき、あなたのパートナーはどんな感じですか?

  • なにやら機嫌が悪くなる
  • 看病してくれる
  • 家事は任せろっ!と全力になる
  • なぜかパートナーまで体調が悪いと言ってくる
  • 何もしないけれど「大丈夫か?」と心配はする
  • いつもと何も変わらず過ごしている

発達障害があってもなくても、よく話題にあがる話だと思います。

わたしは、体調を崩して寝込むことが多々あります。

体調が悪いことをネスケが察するということは少なく、気の利いた行動も少ない。(あるとも言えない)

特性から的外れな言動をすることもあります。

今回は、我が家の場合として「妻が体調を崩した時、発達障害の旦那はどんな様子?」について書いていきたいと思います。


今回の記事は
  • 妻の体調が悪い時の発達障害の旦那の言動パターン
  • 「?」という言動に関係する発達障害の特性
  • 我が家の工夫・対策方法
  • 妻が思うこと感じていること



妻の体調が悪い時の旦那の言動パターン【我が家の場合】

妻が体調が悪い時の発達障害の旦那の様子

わたしは毎月体調を崩します。

頭痛だったり風邪だったり、発熱して寝込むことも少なくありません。

ということで、「妻の体調が悪い時の発達障害の旦那とのエピソード」は多いんですよね。(笑)

思い出すだけでイラっとするエピソードが多いですけど…。

寝込んでいるわたしを見て、ネスケが感じるパターンもいくつかあります。

  • 体調が悪くて寝ていると「寝ている」とだけ思う。
  • 体調が悪くても家事をしていたら「体調がよくなった」と思う。
  • 体調が悪いと分かっていても「何をしたら良いかわからない」から何もしない(わからないから行動できない)。

以前のわたしは「こんなことも(体調が悪いことも)分かってもらえないの?」と思っていました。

体調が悪いことをネスケが分かっても「え?こんなことも伝えないと分かってもらえないの?」と思う出来事もありました。

こんな話をよく目にします。

奥さんが体調が悪く寝ていると「ねえ?ごはんは?」と、旦那が言ってきた。

このような話も、発達障害の特性を持っている方だと『あるある話』です。

かと言って、このような言動をする方すべてが発達障害というわけではありません。

体調が悪い時って、いつも以上に相手の言動に傷つきやすいし、悲しくなったり寂しくなったりしますよね。

心配はしているのかもしれないけれど、ネスケの言動はそう思えないことばかり。

体調が悪い時にわたしが思っていたことは、いくつかあります。

  • 心配にならないのかな
  • わたしに興味がないのかな
  • わたしのことなんてどうでもいいのかな
  • とにかく悲しい、寂しい

そして、そんな気持ちになったということを誰かに共感してほしくなったりもします。

ということで、我が家のエピソードを書いていきます。



パターン1 旦那も体調が悪くなる

妻が体調が悪い時の発達障害の旦那は

体調が悪い時に、ごはんなんて作っていられません。

子どもがいたら話は違ってきますけど。(旦那のご飯は作らなくても、子どものごはんは作ると思う)

ネスケは大人なので、自分の食べるご飯くらいなんとかできる。(たぶん)

しかし、高確率で次のように返ってきます。


「俺も具合が悪いと言う発達障害の旦那

「俺も具合が悪い。」ってなんだ?

さっきまで元気にゲームしていたじゃないか!なんて思いますが…。

でもこれって、発達障害の特性がなくても『あるある話』らしいですね。



パターン2 自分のごはんだけ何とかする

妻が体調が悪い時に発達障害の旦那は1人で食べる

先日わたしは熱をだして、3日ほど布団の中で生活していました。

ネスケは1人で外食に行きました。

ネスケなりの気遣いだとは分かっていても(たぶん気遣い)、「わたしのご飯は…?」と思いました。

この時は、わたしからネスケに「外食してきて」と伝えたので良いんです。

『わたしが体調悪くて寝ているのを知っているんだから、なにか買ってきてくれるだろう』

わたしから言わない限り、ネスケが何かを買ってきてくれることはありません。

以前のわたしなら『何も言わなくても買ってきてくれるだろう。』って思っていましたが、今のわたしは『ネスケに買ってきてほしいものリストを渡そう』に変わりました。

なにか買ってきてくれたら「おお!すごいネスケ!」と感動します。

ネスケ子
ネスケ子

体調が悪いことを知っているんだから、何か買ってきてくれても良くない?

ネスケ
ネスケ

「買ってきて」なんて言われてない。

それに何を買っていいかわからない。

欲しくないものを買ってきたら、文句をいうくせに。

ネスケの中には「俺が自分で選んだものは喜ばれない」という気持ちが強くあります。

この気持ちが強くあることによって、行動することができないことが多いです。



パターン3 妻の分は買っていない

妻の体調が悪い時に発達障害の旦那は?②

「頼まれてない。」

「言われてない。」

体調が悪い時以外にも、様々なシーンで言われてきた言葉。

LINEを見ると、確かに「ネスケ子の分も買ってくる」とは言っていないし、わたしも「買ってきて」とは頼んでいない。

けど、「わたしの分も買ってきてくれる」と思うのが自然の流れだと思いませんか?

現在のネスケは「ネスケ子の分も買ってくる?」と聞いてくれます。

そうなるまで、何年もかかりました。

やっぱり、経験を積むことで想定パターンや行動パターンは増えていきます。

伝えてきたことが報われる。

伝えないと動いてくれないことが分かってきたわたしは、ネスケに毎回必要以上のことを伝えてきました。



パターン4 作ることが前提の気遣い!?

妻が体調が悪い時の発達障害の旦那は

体調が悪くて「ご飯を作ることができない」と伝えた後が大事ということが、今のわたしにはわかります。

曖昧な伝え方は伝わらない発達障害の旦那

以前のネスケに「体調が悪いからご飯を作れない」とだけ伝えると、「簡単なものでいいよ」とか「なんでもいいよ」なんて返ってきました。

そんな時は、高確率で喧嘩になっていました。

喧嘩する気力も体力もない時には、「作れない」とだけ伝えて寝ていました。

このことが原因で喧嘩になったときに、ネスケが言うことは「一言添えて」でしたね。

ネスケ
ネスケ

体調が悪いからごはんを作れないで終わるんじゃなく。

「こうしてほしい」まで言ってほしい。

ネスケ子
ネスケ子

体調が悪いからご飯を作れない。

だから「わたしとネスケのごはんを買ってきてほしい」まで伝えるっていうことか。



妻の体調が悪い時の旦那の言動に関係する特性は主にASD

妻が体調を崩した時の発達障害の旦那1

体調が悪い時にパートナーの言動でショックを受ける(時にイラっと)ことは、発達障害は関係なく起こることです。

ですが発達障害の特性から、通常起こるよりも頻度や拗れていくことは確かに多いと思います。

心配されていないと感じてしまう、体調が悪い時のネスケの言動に関係している発達障害の特性は主にASD(自閉スペクトラム症)です。

関係している特性
  • 状況を把握・理解することが苦手
  • 想像力の欠如
  • 察することが困難
  • 相手の立場に立つことが苦手

ネスケ子が体調が悪いという『状況』や体調が悪いから何ができないということを『想像』ができない。

というような『特性からの困難』が、わたしが悲しいと感じる(イラっともする)言動に繋がります。

相手の立場に立つことが苦手という特性から、『自分の体調が悪い時には、〇〇もしてくれないのか!』など「ブーメラン旦那」になります。

特性からの言動への対策というか工夫は、『伝え方』だと思います。

わたしは伝え方を変えたことにより、問題が(主に喧嘩が)起こる頻度が低くなりました。



問題が起きにくいと感じるわたしの旦那への「伝え方」

ネスケが発達障害ということを分かっていても、わたしは自分を変えることが難しかったです。

ネスケ子
ネスケ子

ネスケ側の問題なんだからネスケが変われば良いじゃない。

なんでわたしばっかりが変えなきゃいけないの!

『ネスケは何も気をつけないし変わらないのに、なんでわたしばっかり気をつけたりしなきゃいけないのっ!』という気持ちだけありました。

この気持ちがどうやって変わったのかというと、伝え方や接し方を変えたらネスケの言動が少しずつ変わってきたからです。

もちろん1回変えただけで激変するということはないですが、少しずつ少しずつ変わってきました。

自分が変わったことでネスケも変わったのか、その逆なのかは分かりません。

今思えば「言ってくれないと分からない」とネスケが言っていたんだから、伝えれば良かっただけだと思います。

まあ、頭では分かっていても気持ちがついていかない状態でした。(今もそういうことは多々起こる)

体調が悪い時も普段も同じ伝え方の工夫ですが、工夫とも言えないかもしれません。

ご飯を作れないときのダメだった伝え方

  • 体調が悪い
  • 『ご飯どうしよう?』
  • 『ご飯作れない』
  • 『なんか買ってきて』

曖昧な伝え方や選択肢のない決断を求めるのは、ネスケには伝わらないし困らせてプチパニックの原因となります。

具体的に伝えるということと、候補をあげて選択する伝え方をしています。

『体調が悪いんだ』だけだと、現在のネスケでも「そうか。」で終わる気がします。(笑)



わたしの伝え方はほんの少しの工夫

体調が悪い妻が発達障害の旦那への伝え方

『わたしの伝え方』といっても、大したことはしていません。

以前のわたしは、伝えなくても良い(伝えなくてもわかってもらえる)環境にいたのだと思います。

「体調が悪い」と伝えただけで『相手がいろいろと察してくれていた』と、今のわたしは実感しています。

体調が悪い時の伝え方
  • 一言添えて伝える
    「体調が悪いからご飯を作れないから買ってきてほしい」
  • 具体的に伝える
    「おにぎりなら何のおにぎりかいくつか候補と個数」、「飲み物も商品名と何ミリリットルか」
  • してほしいことをメモ書きして渡す
    洗い物など具体的に書く。できるだけ口頭では伝えないようにする。
  • 感謝を伝える
    「ネスケがしてくれて助かったよ」など
    これは誰が相手でも大切ですよね。



伝え方が悪くて起こること

以前のわたしは「ネスケにちゃんと伝えているのに、ネスケは分かってくれない」と思っていました。

伝えてはいたけれど、ネスケには合わない伝え方でした。

そしてネスケは黙っているだけのことが多く、時に怒鳴って部屋から出ていく。

そのような時のネスケは、パニックを起こしていたのだと思います。

パニックからその場から逃げてしまう発達障害の旦那

このようなネスケの状態を簡単に説明してみます。

  • ネスケはフリーズした
    わたしが口頭で伝えたことを、ネスケの中で「情報・入力・理解・処理」を行う途中で「普通無理だよね?」の『普通』に引っ掛かりつつも、攻撃されている(責められている)と思ってしまっている。
    さらに、『曖昧な「何か」や「何でも」に対して、「何かって何?」「何でもって何?」と情報処理が追いつかずフリーズしている。

  • ネスケは混乱した
    次から次へと口頭で頼みごとをされて、さらに情報処理が追いついていない。
    『話し言葉を捉えることが難しい』というコミュニケーションの障害の特性から、音声での入力処理がうまくできないと言われています。

  • ネスケは逃げ出した
    パニックが怒りとして現れました。(ネスケは大体パニックが怒りになります)
    この時にわたしが怒りをぶつけると、反射するように怒りが返ってきます。

『話し言葉を捉えることが難しい』という特性があるため、口頭で複数のことを言われると(頼まれると)フリーズしてしまうことが多いです。

フリーズ状態はパニックを起こすことに繋がるため、パニックが怒りで現れるネスケは『突然怒る人』と思われる。

苦手な伝え方をしてしまうと、問題が起きる頻度が高くなってしまいます。



伝えないことで起こること

体調が悪い時は、自分からあれこれ頼むのすらできないときもあります。

ですが、伝えないと分かってもらえないことも多いと思います。

ASD(自閉スペクトラム症)の特性を持つネスケは、察することや状況を把握することが苦手です。

非言語コミュニケーションを理解することも苦手とされています。

発達障害の旦那は体調が悪い妻が心配じゃないの?

ネスケは、目で見たことをそのまま理解することが多いです。

体調が悪くて寝ていたわたしが、洗濯などの家事をしているときには「具合が良くなった」と思うことがあります。

そんな時のわたしは「体調が悪いことを知っているのに、手伝いも気遣いの言葉もない。」と苛立ってしまいます。

  • 伝えないと分かってもらえないことが多い
  • 伝え方は難しい
  • 伝えたときに「最初から言えよ」と言われることもある

ASD(自閉スペクトラム症)のタイプによっては、伝えたことにより問題が悪化することもあります。

とくに『積極奇異型』『尊大型』タイプの方には、伝え方が難しいと思います。

『積極奇異型』や『尊大型』タイプがパートナーの場合は、ネスケ母のように「言わない(伝えない)」ということを選択する方も多いのではないでしょうか?

ネスケ母
ネスケ母

伝えても理解してもらえないし、伝えても怒るだけ。

わたしは何も言わない方がいい。

この辺は難しいですよね。

伝えない方が良かった。って、悲しいです。

現在のネスケは、伝えなくても動いてくれることが多くなりました。

それは、経験値を積んで想定パターンが増えてきたことが理由だと思います。

ネスケ
ネスケ

2人で生活してきた中での経験が今の俺になってるんだよ。

(ネスケ本人談)


ネスケは滅多に風邪をひきません。

その代わり、少しでも体調が悪いと動けない人です。

なので、体調が悪い時や発熱している時でも家事をしているわたしを見て「動けるくらいには元気」と思うそうです。

少し前に、わたしはコロナに感染して高熱を出していました。(R5.5)

発熱した初日に、料理ができないネスケがうどんを作ってくれました。

「なにか俺にも作れるものある?」と言うので、「白だしがあるから『白だし うどん レシピ』で調べてみて」と伝えました。

ネスケからそんな言葉がでるなんて、数年前のわたしには想像もできないでしょう。


ネスケが特性から気づけないことはたくさんあります。

状況を把握することが苦手なので、わたしの体調やして欲しいことを察することができなかったりもあります。

ただ、気づけないことを伝えて、察することができないことを(して欲しいことなどを)少しずつ伝えていくことも大切なのだと思います。

以前のわたしは「大人なのに」とか「こんなことまで伝えないといけないの?」、「なんでわたしばかり」という気持ちに囚われすぎていたのかもしれません。

伝えて理解してもらうことも気力体力がいるし、伝え方も素直ではないわたしには難しかった。

それでも一緒にいたいと思っていた気持ちの方が強かったので、伝え続けられたのかもしれません。

伝えて理解してくれたら行動してくれるネスケだったから、伝え続けられたのかもしれません。

人それぞれなので一概には言えませんが、少しでも行動できたことが今でも2人でいられる結果につながったと思います。

ですが、何度でも言いますが(言い続けます)

ムカつくものはムカつきます。

発達障害だから仕方がない。とも思いません。

ムカつくものはムカつくんです。

それで良いと思います。

理由があっても、原因があっても、傷ついたことや悲しいと思ったことは変わらないんです。

ムカついたらムカついたと伝えて、傷ついたことは分かってくれなくても伝えます。

寂しい、悲しいという気持ちになる理由が分かってもらえなくても、わたしはこういうことで寂しくもなるし、悲しくもなるということを伝えていきます。