※令和3年12月18日編集
空気読まない(読めない)というのは、どんな感じか?
空気を読めない(読まない)って?
『え?それ言っちゃうの?』と、いう発言が多い!
ですがネスケには一切『悪気はない』のですよ。
こんな感じなので、問題が起こるという事も少なくはありません。
・相手を不愉快にさせてしまう
・相手を怒らせてしまう
人の気持ちや状況が分からないというのは、『相手の立場に立つことが苦手』だからのようです。
相手の立場にたつというのも、自分が自分が見ている所しか見る事が出来ない状態。
そこから移動する事ができない。
想像力の欠如という部分で言うと『気持ちのような目に見えないものが分からない』という事です。
逆を言えば、『目に見える事は分かる』のですが。
『思い浮かべるのが苦手』なんですよね。
人の気持ちを推し量るという事や状況を読む、感情をコントロールする働きをしている所で「社会脳」と呼ばれる事もあると言われる部分の働きが弱いとされているようです。
入力された情報を処理する際の障害があるということなので、入力に障害があるならば出力にも問題がでる。
なので、その場の状況に合わない発言をしてしまったりなどから、相手を不快にしてしまう、相手を怒らせてしまうといった問題が起きます。
そしてもう1つ私が困るのは、『相手がどうして不快になったか?どうして怒ったか?』という事が分からないという事です。
本人は『一切悪気がない発言』なので、そのつど私が理由・原因などを説明する事になります。
私がその場に居ればまだいいのですが、職場や友人との会話の中でのことだとネスケ一人で対処しなければなりません。
なのでネスケは、友達と遊んだ時や、仕事からの帰宅後『1人反省会』をしている事が多いです。
メタメッセージ?
コミュニケーションの障害がある発達障害の特性を持つ方は、メタメッセージを読み取れない。
言葉以外の意味が伝わらないという事です。
例えば『嫌い。』という言葉だけではなく、笑顔で恥ずかしそうに言ったとしたら、まあ逆の意味と受け取れることも出来るのですが、言葉だけ受け取ってしまい『嫌われた…。』などなど…。
t読み取れないだけではなく、自分が発する言葉にもメタメッセージを加える事ができないそうです。
ジェスチャーを交えての会話や、冗談や皮肉などを言う事もない。
なので、言って良い事、言ってはいけない事があっても、その加減が分からないので思った事をそのまま言ってしまうという事のようです。
私の読んだ本に書いてありましたが、コミュニケーションは言葉によって20%、メタメッセージによって80%伝えられるとも言われているそうです。
言葉よりもメタメッセージの方が大きい。
という事は、メタメッセージを読み取る事が出来ないという発達障害の特性を持つ方は、『想像力の欠如』などの特性以外でもコミュニケーションをとる事が難しいという事なのかもしれません。
※メタメッセージとは?
メタメッセージ(英: metamessage)とは、メッセージが伝えるべき本来の意味を超えて、別の意味を伝えるようになっていることを指す社会学用語[1]。
グレゴリー・ベイトソンによって設定された概念であり、メッセージとメタメッセージという構図によってコミュニケーションを考えようとされた。ベイトソンによればこれはメタ言語的な位置づけの意味になるかと思えば、表現されたメッセージに対する裏の隠されたメッセージという意味にもなりうる[2]。
デボラ・タネンによればメタメッセージというのは人間関係における立場や気持ちを伝えるものであり、しばしば真の意図を伝えるということになるものである。例えば親が子を叱る場合には、親が子の一段上に立って見下すような構図が見て取れる。ここからはまず人間関係におけるパワーの差や上下関係の差が伝わる。メタメッセージは、言葉の選び方、声の調子、トーン、表情、話すスピードなどといった言葉に覆いかぶさっているさまざまな要素によって伝わる[3]。
うちの旦那のエピソード
ある日、私ネスケ子の母と3人で、回転寿司へ行きました。
3人でご飯に行く時は、いつも母がご馳走してくれます。
暗黙の了解ってやつです。
ネスケは、バクバク食べながら言いました。
『寿司って食べた気がしないよね!』
母は、気分を悪くしたと後日語っております。
心が狭いのかもしれない。
しかし、食事を食べに連れてきてくれた人の前で堂々たる発言。
ネスケが「寿司が食べたい。」と言ったので回転寿司に行ったんですよね。
ならば、なぜ寿司を食べたいと言ったんだ!
ネスケは思ったから言っただけだと思うんだけどね。
気にしない人は、そんな事を言われても気にしないかもしれません。
ですが、私の母は気にしました。
後日、母と電話をしている時に
『ああいう事は、食事に連れていってくれた人に対していう物ではない。ネスケに言っておきなさい』
はい、伝えました。伝えたけれど…。
『だって、寿司って…(以下省略)』
こういう発言をしてしまう時
相手が自分の発言によって『どう思うか?』という『想像』が出来ないからしてしまう。と、私は思っています。
実際、ASDの特徴の中には
『相手の気持ちを想像できない』というものがあります。
なので、『思った事をそのまま口に出してしまう』という行動になってしまいます。
これは、一呼吸おいて話をした方がいいというアドバイスもありますが。
それが、出来たら苦労はしないとネスケは申しております。
※これは、アスペルガー症候群との上手な付き合い方入門という本に載っていました。
現在、アスペルガー症候群は『自閉症スペクトラム』に分類されています。
やはりアスペルガー症候群の方が、よく耳にする言葉かな。
例えばどんな感じなのか?
私は、とても冗談が好きです。
コミュニケーションをとる方法だとも思っています。
ですが、ネスケの冗談は笑えない。
「え?なに言ってくれてんの?」ってなります私。
ある日の出来事です。
私は、髪の色を明るくしました。
美容院からの帰り道『ネスケはなんて言うかなー♪』なんて思いながら帰宅。
帰宅した私を見て、ネスケが発した言葉とは…。
私は、ポッチャリ体型です。(ポッチャリという名のデブ)
それなりに、気にしてます。
気にしている事は、ネスケも知っています。
そこに来た!
『金髪豚野郎』発言。
怒りましたが、なんで怒ったのか分からない様子。
本人としては、どこぞの誰かが言って話題となったフレーズを言っただけの様。
金髪=金髪豚野郎。というだけ
(金髪じゃなかったけどね)
私としては
いや、体型を気にしている彼女になんてことを言うんだ!
しかし、本人には全く悪気はありません。
金髪がついた、どこぞの誰かが言っていたフレーズを言っただけ。
傷つくんですけどね。
ネスケはこう思っていた。
『ネスケ子だっていつも冗談言うのに、なんで俺の冗談はダメなんだ!』
私の冗談と、ネスケの冗談の違いが分からないと言われました。
会社でのエピソード
思た事をそのまま発言してしまうネスケは、もちろん会社でも何かしら問題らしきことが起きている。
帰宅したネスケから会社での出来事を良く聞いているので、今回はネスケの上司との会話を少し書きます。
良く見てから発言したならば、起きなかったであろう話ですね。
ネスケからすれば「親切心」です。
主任からしたら「ほっといてよっ!」かも知れません…。
そして後日の話、また同じ上司との会話です。
うん…。
なんか主任さんごめんなさい…。
化粧っ気のない主任がマツエクをしてきたらしいのですが、ネスケから見ると「なんか目がおかしい」という感じだったのでしょう…。
違和感を覚えたんでしょうね。
けれど、やっぱりよく確認してから発言して欲しい感たっぷりですね。
ふと思った事を口にしてしまうネスケの失敗談は沢山あります。
現在のネスケは「言ってもいいのかな?」と、発言した方が良い時でも発言する事が出来なくなっています。
それは、今までの失敗談の多さ(嫌な経験値)が原因だと思います。
発言に傷ついたり、気になったらどうする?
本人には、全く悪気がありません。
周りが引くような発言や行動をしたとしても、わざとしているわけではありません。
『悪気はなかった。』
この言葉を、ネスケは良く言います。
だけど、ネスケの発言に傷ついたり、ムカついたりした時などに『悪気はない』という言葉を毎回のように聞くと私は思うんです。
『悪気がなければいいの?』
『悪気がないのが、もっとムカつく』
こう思ってしまいます。
悪気がない事が分かっていてもやっぱり傷つく時の方が多い。
そしてネスケは、自分の発言は気にならなくても人の発言にはとても敏感です。
自分がされた事は、とても気にしたり怒ったりするんです。
自分がした事を、相手にされると気にしたり、怒ったり。
これは、『想像できない』とは少し違って『自分の事を客観的に見る事が出来ない』からです。
ここでも、また誤解されやすい所が出てきましたね。
『想像できない(想像する事が苦手)』
『自分の事を客観的に見る事が出来ない』
この2つの苦手な部分から、周りの人(パートナー)から誤解されてしまいます。
周りの人やパートナーが、その辺を理解して見極めないとならないかもしれません。
長く一緒にいる人ならば、『あー分かってないんだなー』とか思ってくれるかもしれません。
いや、長く一緒に居て分かっている人でも、当たり前の事ですが『傷つく時は傷つくし、ムカつく時はムカつく』と思います。
(私はそうです)
でも、それって言った方が良いと思います。
一緒にいる為に、傍に居る人が我慢するのは良くないと思う。
その事を言ったら、本人は気にするかもしれない、傷つくかもしれない。
喧嘩になるかもしれない。
それでも、一緒に居る為に必要な事だと私は思ってしまいます。
実際、私はそういう時に思っている事を伝えて、ネスケが悩んだり(落ち込んだり)、(ネスケが怒って)喧嘩になったりしますが。
それには、先があります。
どちらか一方だけが、負担になったり我慢するのは、先がないと思うんです。
これは、私の考えだしネットなどで載っている物とは違うかもしれません。
そういう事は、しないでください。と、載っているかもしれません。
相手を気遣ってばかりでは、気遣っている方が疲れるのは当たり前です。
ネスケみたいに『俺が発達障害なのがいけないんだろ!』
なんて言葉を言わせてしまうかもしれません。
興奮して喧嘩も大きくなるかもしれない。
でも、言わないと伝わらない。
どの発言で、どう傷ついたか。
それによってどうなったか。
どんな状態になったか。
言わないと、伝わらないんです。
『分かってよ!』って、今まで何回も言っていました。
そして何回も喧嘩をしてきました。
カサンドラ症候群の状態になっていた時もあります。
お互い変わろうとしてきた
私もネスケも以前とは変わってきています。
ネスケへの対応もかなり変わりました。
私が変わる事が出来た理由は『発達障害の特性を調べて、ネスケの場合として理解する。』という事と『私がいくら言っても人を変える事はできない。けれど自分を変える事は出来る。』という考え方になったからだと思います。
ネスケの言動には「特性」という原因があります。
ネスケの「特性」に合わせた伝え方、対応の仕方を日々模索しています。
もちろん、私が疲れてしまう事も多いです。
今でも「何でここまで説明しなければいけないのだ、疲れる、面倒臭い。」って思う時の方が多いかもしれません。
疲れている時は『必要な事だけ伝える。』ようにして『スルー出来る事はスルーする』というようにしています。
ネスケの発言に傷ついた時は、「傷ついた。」事を伝える。
「俺の冗談とネスケ子の冗談、どこが違うのか分からない。」とネスケに言われて説明する事がとても難しかったりもしましたが。
ネスケの中で「想定パターン」(経験からのパターン)が増えてきた事により、ネスケは発言する前に少し考えるようになりました。
(気を抜くとダメらしいです。)
以前の私は、ネスケにガミガミと怒り、感情をぶつけ、それでも変わってくれないネスケにイライラとしていました。
それは、ネスケも一緒です。
ネスケの考えを私は理解できなかったりします。
私の気持ちをネスケが理解できなかったりするのと同じなんです。
『俺だってわかりたいよ!でも、どうしたら分かるか分からないんだ!』
これは、ネスケの言葉です。
分かりたいという気持ちは伝わりました。
その時から、私だけが辛いんじゃないんだ。
私だけが苦しかったんじゃないんだ。
そんな想いから少しずつ変わってきたのかもしれません。
私も良くネスケを怒らせています。
何が言いたいか分からなくなってきましたが。
伝えたい事は伝えよう、という事を伝えたいです。