※令和3年12月編集
私はあまり「理不尽」という言葉すら使わないのですが、ネスケと過ごすようになってこんなにも「理不尽」という言葉を聞くとは思いませんでした。
私なりに考えてみました。
旦那の「怒り」に理不尽と感じる特徴と傾向
ネスケの「怒り」に対して『理不尽』だと思う時は多々あります。
どういう時に感じるか?という事をいくつかあげてみると。
・言ってもいない事を「言った」と怒る。
・私の発言を間違って捉えて怒る。
・自分の事を棚にあげて怒る。
・状況・背景がすっ飛ばされて怒る。
などなど…。
もっと思い出せば他にもあるかもしれないけれど、今思いつくだけではこんな感じですね。
毎回『理不尽』と感じてしまいます。
もう少し詳しく書いてみます。
フラッシュバック?して怒る時
ネスケの中では嫌な思いをした事の記憶が、とても強く強くつよーーーく残ってしまいます。
そして、その事が全部繋がってしまうのです。
先月あった事も、先々月あった事も、もっと言えば1年前の事も、全部が繋がってしまいます。
そんな時の私は
『え?どの事?』
『え?何の話?』と、なってしまいます。
どうしてネスケが怒っているのかを聞いても
『え?いつの話してるの?』
『え?私そんなこと言ったの?いつ?』
『え?そんな前の事言ってるの?』
話を聞いているうちに何の事で怒っているか分かってきて、内心ビックリしている。
ネスケがいきなり怒る時があるのですが、怒っている原因が『果てしなく昔の事がフラッシュバックしている』という事を、分からなかった私は『え…。なんで怒った?今怒るポイントあった?』と、思っています。
そして、ネスケに聞くんですよ。
『私いま何かした?なんで怒ってるの?何の話?』と…。
その後も怒っているネスケの話を聞いて『え?去年の事?』と、なる私ですが。
気づくと、大喧嘩になっていたりします。
そのうえ、喧嘩をしている時にはめちゃくちゃ昔の話を『あの時もそうだ!いつもお前はそうだ!』なんて、言われたりもします。
しかも一回しか言っていない事も、ネスケの中に強く残っている事だと『いつもそうだ!』と言われてしまいます。
いつもじゃないし…。
(ネスケ子の心のつぶやき)
これは、『嫌だ!』と思った記憶が強く残ってしまう事と、認知のゆがみからの思考のようです。
時には、嫌な思いをした時の事などがフラッシュバックしてしまう事も。
ASDの特徴のようなのですが、ネスケはフラッシュバックした時に、不安な気持ちが強くなり動けなくなることもあります。
(※タイムスリップ現象を起こす方もいます。)
過去の事だけど、今起こっている状態となるというか?
その時の様子が動画再生される感じらしいです。
リアルタイムで起こっている感覚。
もちろんですが、私からすると「過去の事」であって今起こっている事ではない。
なのに言ってもいない事を「今言っただろっ!」なんて怒られている事に対して『理不尽』と思わざるを得ない。
旦那が黙る時
『また、嫌な思いをするかもしれない』と思うと、発言する事も行動する事も出来なくなってしまいます。(フリーズしてしまう、もしくはパニックを起こす)
他の人から見ると、話しかけているのに
『答えてくれない』
『無視している』
などと、思われてしまう事があるかもしれません。
けれど、ネスケの中では聞かれたことに対して答えを探していたりするのです。
『考えすぎて動けない(発言できない)』状態です。
本人の中では、めちゃくちゃ考えているんです。
ただ、考えすぎて動けなくなっているんです。
パニックを起こして思考停止という感じだと思います。
私はネスケと一緒にいるようになってから、この事に気づくまで時間がかかってしまい『ネスケが私を無視している』と思ってしまう事が原因で小さい喧嘩が大きくなってしまった…。という事が多々ありました。
ネスケとしては、答えを(発言する言葉を・言い方を)必死に考えて固まっているのに。
そんな事を知らない私は
『無視されている』
『何も答えないなんてムカつく!』
『黙ってないで答えてよ!』
そう思って喧嘩が大きくなってしまっていました。
今は、その事を分かっているので、少し待ちます。
けど、やっぱりムカついてしまいます。
感情が追いついていきません。
後々「ネスケが本当は凄く考えていた。無視していたわけではなかった。」という事を知るわけですが、知った時ですら「だったらそれも言ってよっ!」と怒ったのは仕方ないと思ってください。
「お前が怒るから何も言えなくなるんだっ!」なんて言われると、『いや…そもそもどうしてこうなったか、どうして私が怒っているかをちょっと考えてごらん?』と、静かな怒りになりますね。
言ったのは確かだけど「理由」を聞いてよっ!
こんな感じの『言っただろ!』の『ループ喧嘩』になったりもします。
喧嘩の内容がネスケが気になったワードを、私が言ったと認めるまでこのループ。
私は「確かに言ったけど、なんで言ったかの理由を分かって欲しい!」
ネスケは「言っただろ!言ったと認めろ!」
これ、結構疲れます。
心療内科の先生に教えてもらいましたが『理論で説明すれば伝わりやすい』という事です。
それが、とても難しい…。
ループ喧嘩になった時に、私がネスケに伝えている事は『状況と背景』です。
「なぜ、その言葉を言ったのか。」、「その時の私とネスケの様子」、「きっかけとなったネスケの発言」、「今ネスケが何を言っているのか」という事を説明しています。
ですが、興奮状態のネスケは「言ったんだっ!今お前が言ったんだっ!」しか言わない。
こんな時は、『放置』です。落ち着くまでネスケは話を聞いてくれないので、落ち着く事を待つしかありません。
一般的に、女性は感情論だと思うんですよ。
そして、『気持ちを分かって欲しい、察してほしい』と思ってしまうと思うんです。
けれど、『気持ち』という目に見えない物を、発達障害であるネスケに理解してもらうのはとても難しい。
状況を察する事も難しいので、状況は説明したいと常日頃思ってはいます。
『察してほしい』という事は、最近は思わなくなりました。
伝えるようにしています。
気持ちを伝えるのは『難しい』けど、『して欲しい』事などはすぐに伝えるようにしています。
疲れている時に「あれこれ」言って来たら、疲れているという事と「ご飯を食べた後に話を聞く。」など具体的に伝えます。
私が思う『理不尽』な怒り
ネスケの理不尽な怒りは、内容を聞くと私にとっては『理不尽』と感じる事が多いけど。
・すごい前の事で怒っていたり
・一回くらいしか言っていない事を「いつもそうだ!」と言われたり
・自分の事を棚に上げて私に言ったり
(これは、自分の事を客観的に見る事が出来ない為にしてしまう事らしい)
・状況・背景などを考慮してくれない
まぁ、自分の事を棚にあげて私に怒ってくるのは、本当に『理不尽』と感じます。
自分の事を客観的に見る事ができないという事を分かっていても(理解していても)、とてもムカつく(理不尽としか思えない怒りです)
他にも『状況・背景を考えてくれない』という『怒り』は、とても私は「理不尽」と感じます。
例えば、2日間くらいネスケの手伝いをしていた時でも『些細な事』で怒る。
そうすると、私が思う事と言えば「昨日も今日もネスケの手伝いをしているのに、なんでそんな事くらいで怒るの?」となりませんか?
それと、大喧嘩に発展した原因がネスケにあるのに、喧嘩中の1つの言葉に対して怒っているネスケに対して「その言葉はどうして言ったかを考えてよ。」とも思います。
ネスケの中には、状況・背景がなくなってしまうので『その場』しかないんですよね。
『それとこれとは話が違う(それとこれは関係ない)』っていうやつです。
旦那が「理不尽」と思って怒られている時
先程も少し書きましたが、ネスケが怒られている時(注意されている時)に、黙ってしまう理由はこんな感じです。
・なんで怒られているかわからない
・前に怒られた時(注意された時)の事を思い出して、その時と同じだと思ってしまう
・何か言ったら(間違えた事を言ったら)もっと怒られると思ってしまう
こんな事などが、頭いっぱいになってしまい『動けなくなる(発言できなくなる)』
怒っている人(注意している人)からすれば
『なにこいつ黙ってんだよ!』
『無視するな!』
『え?聞いてるの?』
と、なってしまいます。
(私はいつも思っていた。)
そして、ネスケが怒られている(注意されている)内容が分からない時(分かっていない時)に、ネスケが思うのは『いつも俺ばっか怒られる』、『理不尽だ!』と、思っている。(これは、私と喧嘩している時にネスケが言っている言葉。)
いつもネスケばかりが、怒られているわけではありませんが。
嫌な思いをした事が強く残ってしまうので、『いつも俺ばっかり』となってしまうようです。(本人談)
このようにネスケが思ってしまうのは、認知のゆがみから来るものだとも思います。
1回か2回しか言われていない事も(注意されていない事も)、ネスケは「いつも」という思考になってしまいます。
会社での話を聞いている時に『いつも俺ばっかり』という言葉は良く聞く言葉です。
『いつも俺ばっか』
これは、以前書いた記事にもありますが。
まあ、こんな感じです。
嫌な思いをした事が強く残っているのと、周りの事を見ていないのか印象に残っていないのか
『いつも俺だけ怒られている』と、感じてしまうみたいです。
きっと、そんな事ないと思うんですが。
会社では、『俺ばっかり怒られている』そうです。
一番下だからと本人は言っていますが、どうなのでしょうか…。
こればかりは、私はネスケの会社にいないので分かりません。
ですが、家でもネスケは『俺ばっかり言われる』と言っています。
いや、あなた相当わたしに言っていますからね?
(今、この記事を書いている隣で、PC作業をしているネスケに言いたいけど言ったら話が長くなりそうなので言いません)
家の事も頼むと『いつも俺ばっかやってる』
いえいえ、あなた私の家事の量知っていますよね?
(これも隣にいるネスケに言いたいけど言いません、長くなるから)
この『俺ばっか』というのは、『自分の事を客観視する事が出来ない』という事と『行き過ぎた一般化』という認知のゆがみから来ているようなんですが、ネスケには全部が『理不尽』と感じているようです。
まとめ
私が『理不尽』と感じる事と、ネスケが『理不尽』と感じている事。
『嫌な思いが強く残る』、『状況を察する事ができない』、『自分の事を客観視する事が出来ない』というASDの特性からだと私は思っていますが、実際はわかりません。
私は、専門家でもありませんし、医者でもありませんから。
一緒に暮らしている私がネスケの話を聞いたり、感じたりして『そうなのかな?』と、私が思っている事です。
私は『こう思うよ。』という事なので、参考程度に読んでいただけたらいいかと思いますが。
参考にもならなかったらごめんなさい。
怒っている時は話も聞いてはくれませんが、落ち着いた時に説明すれば分かってくれます。(たぶん)
落ち着いた時に私は、『ネスケが言っている事と今の事は違う』という話をします。
ネスケは同じ事に感じるかもしれないけれど、状況も違うと説明します。
説明が上手く伝わる時もあれば、伝わらない時もあるけれど。
『違う』という事は、ちゃんと伝えます。
全体を見通すことが苦手で、一部分しか見れないという事と嫌な思いが強く残る事が原因?で『理不尽』へと繋がっていくわけですが(私が思う事)、その事に気付けたら分かってくれるし伝わります。
説明するのには、時間も体力も使うので、元気がある時しかがっつりしませんが(笑)