※令和5年5月6日編集
発達障害(ASD+ADHD)と診断されているネスケです
何かを伝えてくれる時には、一言添えてくれると助かります。
妻のネスケ子です。
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一言添えることを分かっていても、忘れる時が多いです。
ASD(自閉スペクトラム症)の特性を持つ方は、上にあげたようなことが苦手と言われています。
察することができないネスケに対して、一般的には伝えなくても伝わることでも(察してくれることも)『毎回伝えないとならない』といった状況が多々あります。
毎日やっていることなのに、毎回伝えないといけないの?
ネスケが察することができない部分(理解できない部分など)を、『どこまで伝えたらいいのか?』と悩むこともあります。
ASDの特性以外にも、ADHD(注意欠如・多動症)の特性を持つネスケ。
- 話が止まらない
(相手の話を聞かずに話し続けることもある) - 衝動的な言動(考え)
- 忘れっぽい
(約束ごとなども忘れる) - 感情的になりやすい
これらが加わり、『伝えないとならないこと』や『伝わっているのに何回も伝えないとならないこと』が増えていきます。
察することや理解することが苦手だから伝えることが多い
ASD(自閉スペクトラム症)の特性を持つネスケは、『状況を察する』ことが苦手です。
『伝える・伝えないとならない』という部分に関して、ネスケが苦手とすることは他にもあります。
状況を察することが苦手ですが、全くできないということではありません。
察するまで、理解するまでに時間が必要です
時間が必要とはいえ、一般的には説明が不要なことでも説明しないと分かってもらえないことも少なくはありません。
まだ完全には、発達障害の原因は解明されてはいませんが『脳の機能の一部がうまく働いていない』と言われています。
ASD(自閉スペクトラム症)の場合は、情報の入力と処理の部分に困難(障害)があると考えられているようです。
入力に問題があると出力にも影響すると、わたしが読んだ本には書かれていました。(参考図書:大人の発達障害 生きづらさへの理解と対処(監修者:市橋秀夫))
状況には適していない発言をしてしまうのも、情報の入力と処理がうまくいかず出力にも問題が生じるということが理由のようです。(とくに話し言葉の理解に困難が多い)
喧嘩の時はとくに伝わらない
伝えないと分かってもらえないことは多々ありますが、ネスケとの喧嘩の時にいつも感じるのは『今』しかないということ。
喧嘩になったとき、わたしとネスケでは見ているところが違います。
ネスケは、問題が起こった結果を見ている。
わたしは、問題が起こった原因を見ている。
普段の会話でも同じですが、とくに喧嘩の時は酷くなります。
結果『会話がずれていく』ことも多く、そこから喧嘩に発展することも少なくありません。
見ている部分が違うために、喧嘩のときは『ループ喧嘩』になってしまいます。
ネスケは、問題としている発言の理由はすっとばして『発言(結果)』だけを繰り返し。
私は、問題となった『発言までの過程(背景・状況)』を繰り返す。
発言をしたと認めると、ネスケはそこだけで『お前が悪い』しか言わない。
お互い興奮しているので、いつも以上に会話にならない。
以前はお互いが疲れ果てるまで、このやりとり(ループ喧嘩)をしていました。
最近は『ループ喧嘩』は少なくなり、お互いの対応も変わってきています。
わたし自身がネスケへの対応を変えたことが、ネスケの言動を変えるきっかけになったと思っています。
わたしが旦那に伝えていることは『背景・状況』など
わたしの中では『ネスケが理解できないこと』ではなく、『ネスケが気づいていないこと』だと思っています。
伝え方は難しいし、理解してもらうには時間はかかるけれど『伝わる』
わたしがネスケに伝えていることは、いくつかあります。
伝える必要がないことでも、伝える必要がある場合が多いと言えます。
一番多く伝えていることは、問題が起こった時の『背景・状況』だと思います。
ネスケが怒っている時などに『怒ることが(相手の言動だったり、問題が起こった時)どうして起きたか?』という、原因となった背景や状況を伝えることが多いです。
伝えたら伝わることは多いけれど、『伝え方に工夫が必要』です
★伝え方の工夫についての記事はこちら
伝え方を工夫しても理解が難しいこともある
まあ、伝わらないこともあります。(理解が難しいこともある。)
ネスケの言動により、傷いて悲しくて泣いていたことがあるのですが…。
その後のネスケの発言に、わたしは言葉を失ったということがありました。
なんでそれで(ネスケの言動)ネスケ子が傷つくのか分からない。
泣いているのは分かるけど、俺はどうすればいいの?
なにをすればいいかを言って欲しい。
このネスケの発言に、さらに悲しくなった記憶があります。
説明がとても難しかったし、説明するには語彙力が足りませんでした。
『気持ち』というような見えないものを、理解する、想像する、ということは苦手なようです。
関連記事:
ネスケ子が傷ついた理由が理解できないのは変わらないけど。
今は『ネスケ子が傷ついている』と理解して、なら俺は何をしたらいいかを考えるようになった。
「毎回伝えないとダメなの?」と思うこともある
ネスケと暮らし始めた頃から、たくさんの「?」がありました。
その中でも『ん?これって毎回伝えないといけないの?』と、思うことが多かったと思います。
例えば、こんなことがあります。
外が暗くなっていても、雨が降っていようと関係ない。
ネスケに頼んでいない時は、洗濯物が干しっぱなし。
頼まれていないのに「干しっぱなし!」って言われても困る。
取り込んだ方が良いなら、ちゃんと言っておいて!
『ルーティン化』できていることは、毎回伝える必要はありません。
こだわりが出ている時は、そっちの方が早いと思っても切り替えるのが難しい。
その分、遠回りしているのも分かっている。
伝えても、分かっていても「忘れてしまうことも多い」
ADHD(注意欠如・多動症)の特性も持っているネスケは、「不注意」や「衝動性」などの特性により分かっていても忘れてしまうことが多いです。(めちゃめちゃ多い)
やらないといけないのは分かっている。
すぐにやろうと思っていたのに、気づいたら違うことをしている…。
ASD(自閉スペクトラム症)の特性の場合は、伝えたいことを分かってもらえないという困りごとがあります。
ADHD(注意欠如・多動症)の特性の場合は、伝わっているのにできないことが多いです。
- 注意が他に移ってしまう
- 衝動的に行動してしまう
- 先延ばし
- 忘れる
わたしは何度も(しつこく)声かけをしています。
しつこすぎてネスケが怒る時もあります。
でも気にしない。
わたしが頼んだ用事などを、なかなかしてくれない時もあります。(特性からの場合ですが)
諦めてわたしがやることは簡単ですが、ネスケがやるまで我慢して待っています。
チェック項目付きのメモを書いて渡したり(ネスケのパソコンに貼りつけたり)、ホワイトボードに大きく書いて目立つところに置いておくのが1番良かったかもしれません。
やる気はあるのに…。
できないんだよ。
【まとめ】トラブルを回避するには『伝える』が大切
ネスケが気づかないこと(察せられないこと)は、とても多いです。
- 相手の様子や状態などに気づけない
- 場の空気が悪くなったことは気づくけれど、原因となった自分の言動には気づけない
- 自分の役割など、状況に応じて動くことができない
伝えないと伝わらないことや、そのシチュエーションを書き出したらキリがないほどあります。
決して伝わらないわけではない、けれど伝え方が難しい。
伝えたいことは、工夫して伝えることが必要になります。(ネスケの場合ですが)
しっかり伝えたいことは、口頭で伝えないようにしています。
「いつもやっているから言わなくても」と思わずに、頼みたいことは必ず伝える様にしています。
目立つところにホワイトボードを置くようになって、忘れることが以前よりは減りました。
伝えないよりは伝えた方がトラブルは減る。
相手の様子に気づかない
表情や態度に「つまらない」と出ていても、言葉を濁して曖昧な受け答えでは通じません。
時には感じ取ってくれることもありますが、わたしは出来るだけハッキリと伝える様にしています。
ネスケの状態によっては、ネガティブな捉え方をすることもありますが気にしない。
体調が悪い時、疲れが溜まっている時などは『認知のゆがみ』がひどくなり、ネガティブな捉え方をしてしまうことが増えます。
わたしの状態を伝える
わたしの状態というか状況というかを、伝えるようにしています。
- 体調が悪い
(発熱、風邪、頭痛などなど) - 疲れている
- 忙しい
体調が悪い時の場合、他にも伝えないとならないことがあります。
自分のご飯だけ買ってきたの!?
わたしはどうするのよ!
あ…。
こんなやりとりを体調が悪い時にしたくないので、LINEなどで具体的に伝えます。
伝えることに関して妻が思うこと
伝えることはたくさんあるし、伝えるのが面倒だと感じることも多い。
ネスケと暮らし始めた頃は、「なんでこんなことまで言わないとならないのさ…。」と思うこともありました。
ブログに何回も書いていますが、ネスケといるようになって気づいたことがあります。
ネスケと出会う前のわたしは、相手が察してくれることを前提でコミュニケーションをしてきた
相手が察してくれることを前提とした会話は楽です。
今までそうしてきたし、きっとそれが一般的な会話なのかもしれない。
1から10まで伝えられない時もあります。
伝えられないことが原因となり、喧嘩に発展することもあります。
喧嘩をすると、お互い不快になり気力体力を消耗することになりますよね。
現在のわたしは、伝えられることは最初から伝えるようになりました。
正直、伝えられない時も多い。
それは仕方がないと、お互い思えるようになりました。
時に素直になれず、本音ではなく建て前を言ってしまう時もありました。
もちろん、建て前だけを受け取るネスケです。
後に残るのは、果てしないほどのもやもやした気持ちだけ。
以前のわたしは、ネスケが発達障害と診断された後も
どこかで期待していたんだと思います。
わたしがこんな状態なんだから
『言わなくても分かってくれるよね。』
『言わなくても』は、現在思わなくなりました。
今では逆に『言わなくてもやってくれたの!?』と、喜ぶことが増えました。
余談ですが…。
ネスケ父が以前「俺が嫌な話じゃないんだから、相手だって嫌じゃないだろ。」という発言をしたことがあります。
ネスケが「えええええ…。そんなわけないじゃないか、なんでそう思うの?」と衝撃を受けたようです。ちなみに、わたしは「無」になりました。