※令和5年2月19日編集
発達障害(ASD+ADHD)と
診断されているネスケです
妻のネスケ子です
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『話を聞いてくれない時』について記事を書きましたが、今回は『話をしてくれない時』について書いてみようと思います。
発達障害の特性以外にも性格が関係している部分もあるかもしれない。
『話をしてくれない』とわたしは感じていますが、ネスケからすると『話ができない』となっているようです。
わからないことだらけです。
何の返答もないネスケに苛立つことも多い。
この部分は「受動型タイプ」に多いかと思います。
話をしてくれない時はパニックを起こしている時が多い
ネスケが話をしてくれない時のパターンはいくつかあります。
上にあげたような理由が全てではありませんが、だいたいこんな感じのときは何も話してはくれません。
※あくまでもネスケの場合です。
それぞれを詳しく書いてきます。
複数の質問を一気にされた時
今でこそ1つ1つ質問をするようになったわたしですが、以前は上のイラストの様にネスケに聞いていました。
そんな時のネスケは、少しの沈黙の後に「まかせる」や「なんでもいい」と答える。
もしくは、何も答えないか何故か怒ってしまっていました。
- 答えようとして考えているのに次のことを聞かれる
- 先に聞かれたことが分からなくなる
こんな感じのことが原因となり、パニックを起こしてしまうことがあります。
なにも答えてくれないネスケに対して、わたしの苛立ちは増していくばかり。
そんなわたしの様子が、ネスケの状態をひどくしてしまいフリーズする。
とりあえず、怒っているネスケ子から離れようとしてどこかへ行ってしまう。
そして、ネスケ子の怒りが倍増…。
こんなやりとりを繰り返していたわたし達。
ネスケが『パニックからのフリーズ状態』を知らなかった頃のわたしが感じていたことは
『わたしと話したくないのかな』
『都合が悪くなるといなくなる』
『話をしてくれないと何も分からない』
『とにかくムカつく!』
現在のネスケは『1つずつ聞いて』と言ってくれるので、いくつか質問してしまっていることに気づくようになったわたしです。
メモに書いて渡す時も、少しだけ工夫をしています。
- 優先順位で書くようにする
- いつまでに答えてほしいかを書く
(期限を決める)
口頭で何かを質問する時は、「〇時までに考えておいて」とか「これは今答えてほしい」と一言添えるようにしています。
今すぐに答えなくても良いことは、メモに書いて渡すか、ホワイトボードに書きます。
すぐに答えが欲しい時は、口頭で伝えるようにしています。
ただ、目の前で答えを急かすとプチパニックになってしまうため、できるだけ淡々と話すことを心がけています。
一番は『ゆとりを持って待つ』ことを気をつけています。
聞かれていることが理解できない時
ネスケが黙っている時、だいたい苛立って怒っているわたしです。
聞かれていることが理解できていないことがあります。
『質問の意図が分からない』といった感じです。
ならば、「分からない」とか「どういうこと?」と聞けば良いと思います。
そんな時のネスケは、上のイラストの様になっています。
関連記事:
ASD(自閉スペクトラム症)の特性を持つネスケは、『察する』ことが苦手です。
『状況や一連の流れを見て相手の言動を理解する』といったことが苦手なんです。
曖昧な表現を理解することができないため、具体的に伝えることを心がけています。
『適当にやって』
⇒適当とは?どのくらい?
『だいたいで良いよ』
⇒だいたいとは?どのくらい?
『最近どう?』
⇒何がどうなの?
『〇〇どうだった?』
⇒どうだったって?何が?
具体的に伝えることで、話がスムーズに進みます。
答えてほしいことなら「何時までに」と、期限を時間や日付で伝える。
『〇〇どうだった?』ではなく、「今日のカウンセリングは、有意義に過ごせた?」など。
『だいたいで良いよ』ではなく、「キッチンの換気扇とガス台の掃除だけしておいて欲しい。」など。
分かっていても、忙しい時や疲れている時には具体的に伝えることができない時もある。
その辺りを分かってくれたら喧嘩が減るんだけどな…。
パニックからのフリーズ
黙っている時は、『フリーズ』しているか『考えている』時です。
多くは『パニックからのフリーズ』の状態。
フリーズ状態のネスケに、わたしが苛立ち怒りをぶつけてしまうことも多いです。
そんな時のネスケの様子はというと。
- どこかに行ってしまう
- 突然の怒り
パニックからのフリーズ状態になると、話をしてくれないことになります。
どこかに行ってしまうか、パニックからの怒りになるか。
パニックからのフリーズで終わる時は良いけど、怒りに変わると面倒くさい。
大喧嘩になるし、疲れる。
パニックを起こさないように、メモに書いて渡すことが多くなってきた。
話の内容に興味がない時はそもそも聞いてない
興味がないことには無関心なネスケ。
友達数人が遊びに来た時にも、みんなが車の話で盛り上がっていた。
この時、ネスケに友達が話しかけても答えない。
そもそも話を聞いていないので答えられないし、話しかけても聞こえないことさえある。
ネスケの友達は、このネスケの様子に慣れているようでした。
以前のわたしは、孤独感でいっぱいだった。
話をしてくれないネスケに対して『わたしに興味がない』とさえ思っていた。
特性のことを知ってからは、さらに強く思いました。
わたしの話に興味関心がないから聞いてくれないのは、やっぱりわたしに興味がないからだ。
実際は、わたしの話に興味関心がないではなく『話の内容に興味がない』でした。
返事がないのも、興味がないので何と答えて良いか分からないから。
でも、やっぱり寂しい。
家族に無関心のようで無関心ではない?
奥さんがご飯の準備をしている時に、子どもが泣いている。
料理をしていて手が離せない奥さんは、旦那さんを見る。
旦那さんはテレビを見ているだけ。
奥さんは思う
『テレビを見ているだけでしょ!なんで子供が泣いているのにテレビを見ているのよっ!』
まあ、良く聞く話のような気もしますが、聞く度に「ありえない」とも思います。
発達障害の特性を持つ場合、次のような理由から無関心とも思える言動に繋がることがあるようです。
わたしが読んだ本『子どもの面倒を見ない。お母さんとの会話が少ない お父さんが発達障害とわかったら読む本(監修:宮尾益数)』の中で、家事や育児を手伝わない夫について書かれていました。
相手の状況を理解することが苦手な、ASD(自閉スペクトラム症)の特性を持つ夫の場合。(※この本の中ではASの夫の場合となっています)
想像力の欠如とも言われている特性から、奥さんの大変さを理解することができません。
奥さんが夕飯の準備をしている時に、子どもが泣いていたとしても『奥さんは手が離せないから自分が子どもの世話をする』という発想がない。そうこの本には書かれていました。
これは、自分が何をすればよいかが分からないから。
その他、自分なりの基準やこだわり(固執性)があり、奥さんが専業主婦の場合だと「自分は仕事、奥さんは家のことをすべてするのが当たり前」と捉えていることがあるそうです。
なので、家事育児は自分のすることではないと思っている。
奥さんが頑張って1人で家事育児をしている姿を見て「一人でもこなせていると判断し、自分はやる必要がない」と考えてしまう場合もある。(この部分は、以前の記事にネスケのことを書きましたが、全く同じです『妻の体調が悪い時の発達障害の旦那様子は?』)
全ての発達障害の方に当てはまるとは思いませんが、ネスケの場合として考えてみると同じような考えを持っていることは確かです。
ネスケは良くわたしに言います。
「何かして欲しいことがあるなら、はっきり言って欲しい。」
以前はこんなことも言っていました。
「一緒に居たいし、愛情はあるのに、何をしたらいいかが分からない。
分からないから喧嘩になる。
そして、毎回『何をすればいいか』を伝えてほしい。」
考えや思っていることなどを話をしてくれるようになった理由
ネスケの場合として、『話をしてくれない』ことについて書いてきました。
いくつかの理由を書きましたが、ネスケが話をしてくれない状態になる大きな原因もあります。
相手の問いに答えたいけれど、嫌な思いをした記憶がフラッシュバックして答えることができない。
相手に伝えたいと思っていても、その想いを言語化することができない。
ネスケもまた、気持ちを言語化することが苦手です。
一生懸命に伝えようとして話をするけれど、なぜか言葉にすると全く違う説明になっていることもあります。
適さない言葉を選んだり、逆の意味の言葉を選んでしまうことがあります。(これはネスケだけかな?)
ネスケが話をしてくれるようになった理由は正直分かりません。
ただ、わたしがしてきたことは、小さいことですがいくつかあります。
短気で待つことができなかったわたしも、待つことができるようになりました。
急かさない、伝える方法を変える、一言添える。
小さいことですが、ネスケへの対応を変えていきました。
その内、ネスケの私への対応も変わってきたのを感じました。
わたしがしてきた小さなことが、ネスケが変わった理由なのかは分かりません。
発達障害の本を読んだり、家族カウンセリングを受けたことが、わたしが変わるきっかけにはなりました。
同じ特性を持っていても、性格なども違うし人それぞれだと思います。
ですが、特性を知ることは本人にとっても当事者側にとっても、何かが変わるきっかけになると思います。