発達障害(ASD+ADHD)と
診断されている旦那ネスケです
妻のネスケ子です
私たちの紹介は
コチラ
今回は『ASDのタイプ「尊大型」の後編』となります。
前編では書ききれなかった『特徴と、対応』を、続きとして後編で書きます。
主な特徴と、ASDのタイプなども書いています。
尊大型についての記事・前編
(特徴と対応を書いています)
ASDのタイプはいくつかに分かれています。
尊大型タイプの主な特徴については『自分の中だけの価値観を威圧的な言動で押し通す『尊大型』タイプ』の記事に書きました。
ASDのタイプは必ずしも1つのタイプを持っているというわけではなく、2つ以上のタイプが混合しているという事の方が多いようです。
当事者の方も、サポートする側の方も
『このタイプだっ!』と思い込むことは強い偏りの原因にもなってしまう。
『この特徴もあるな』と、対応の参考程度に知る事が良いと思います。
そして、タイプが変わるということもあります。
それではそれぞれの特徴と対応を、詳しく書いていきます。
私が書いた『ASDのタイプ』についての他の記事もあります。
- 【ASD】『自分の気持ちを言語化』することが苦手な受動型タイプ
- 受動型ってどんな感じなの?後半
受動型の特徴をネスケの場合として書いています。 - 積極奇異型の主な特徴
『尊大型』に似ているような積極奇異型の主な特徴を書いています。 - 積極奇異型の特徴と対応について
ASDの特性のどの部分かという事と、対応について書いています。
自分のなかの価値観が強い「尊大型」タイプ
自分の中だけの価値観というのが、一般的には「違う」ということが多い。
例えば、ネスケ父の場合。
いいか?
服が汚れたら洗濯なんてしないで、タオルで拭けばいいんだ。
洗濯はまとめてする、毎日なんてする必要はない。
汚れたら拭くんだよ?
服が汚れたら洗濯をするのが一般的な考えだと思います。
ネスケ父の考えをネスケ母にも押し通しますが、ネスケ母は自分の服は毎日洗濯します。
洗濯をする時間はネスケ父が寝ている時ですが、ネスケ父の服は洗濯していません。
他にも、 ネスケ父の中だけの常識はたくさんあります。
わたしもネスケ父に言われた常識を聞きますが、聞くだけで実行はしていません。
聞きますが『否定も肯定もしません』
自分の価値観だけで判断し、その自分の価値観から外れる事に対して非難したり排除(拒絶)するというものがある。
自分のなかだけにある価値観を、正当化するために威圧的な言動で攻撃する。
攻撃と言うより、自分の価値観を押し通す(強い主張)となる。
ネスケ父が自分の考え(意見)を、威圧的な言動をネスケ母やネスケにしている光景はまさにこれです。
明らかに間違っているであろうことでも、威圧的に自分の考えを押し通す時があります。
悪気がないことが前提だとしても、自分の言動によって「相手がどう思うか?」ということを想像できない。
『想像力の欠如』として、人の気持ちを想像することや先の展開を予測できないところがあります。
人の気持ちが分からないというのも、相手の立場に立つことが苦手ということです。
自分の視点(1つの視点)からものごとを見てしまう。
自分のなかの価値観が世のなかの標準とも思ってしまうため、その価値観から外れること(外れる人)は許せないとさえ思ってしまう。
(許せない=怒りなど)
- 自分の言動によって「相手がどうおもうか?」想像できない
- 相手の立場に立つことが苦手
(自分の視点から移動することができない) - 自分のなかの価値観が正しいと思ってしまう
(思い込んでいる)
自分の中の価値観が強い・強いこだわり
発達障害の特性の中でも『強いこだわり』というのを、よく目にする方も多いのではないでしょうか?
ASD(自閉スペクトラム症)のネスケは、強いこだわりが目立ちます。
そして、ネスケに輪をかけて「強いこだわり」があるのが、ネスケ父です。
『こだわり』ですが、一般的に使われている「こだわり」とは少し違う意味。
発達障害の特性で言われる『こだわり(固執性)』とは、思考の切り替え、視点の切り替えなど「心の移動」ができない。
「同一保持」ともいい「固執性」の中心となる特性とのことです。
「いつもの同じようにやりたい」
同じ行動が安心するという特徴です。
これにも「こだわり(固執性)」が関わっています。
環境の変化に抵抗するという、慣れた環境(慣れた行動)が安心する=環境の変化は不安(なので抵抗)
環境の変化や、予期せぬ出来事が起こると、パニックを起こす。
イマジネーションの障害の部分から、どのように対応したらいいのかが想像できないためにパニックを起こします。
『臨機応変な対応が苦手』という特徴に繋がります。
※参考図書
自分のなかの価値観というのは、発達障害の特性を説明する時に使われる『森ではなく一本の木を見る』という事だと思います。”見る”というより”一本の木しか見られない”
自分のなかの価値観の例『家事は妻がやるもの』
尊大型タイプが夫だとします。
「家事は妻がやるもの」という価値観を持っている場合
『家事は自分がすることではない』という考えになります。
こんな考えを持っていたら、当然夫は家事に手を出すことはありません。
妻がすべての家事(子育て)を、奮闘している姿を見ていたとしても
『こなしている姿を見て=大変そうだ。』ではなく
『妻一人でこなしているから、自分はやらなくてもいい』と思ってしまいます。
家事に手を出さないことに対して、夫に意見や愚痴を言ったとしても
『手伝わない理由などを自分なりに主張し正当化する。』
夫側からしたら「そもそも俺のするべきことではない」と思っていることに対して、「なんで手伝わないといけないんだ」と思っているかもしれません。
そんな光景を容易に想像できてしまいます。
『頑固でひとりよがりに見える』というのも、強いこだわりからくるものです。
(他の意見を受け入れないというところに繋がっていきます。)
ネスケ子が参考にした本
承認欲求が強い・プライドが高い(見下すような、馬鹿にするような所もある)
『過去に家族、友人、恋人などから認められるという経験が薄い』と、尊大型タイプになりやすい。
認められた経験が薄いという過去があるために、『褒められたい』『認められたい』という想いが強いようです。
ですが、過剰に『褒められたい』『認められたい』という訳ではなく、正当な評価をして欲しい。
その想いが『プライドが高い(見下したような、馬鹿にしたような言動)』に繋がります。
集中している作業などの邪魔をされると怒る
邪魔をされるとキレるようですね…。
誰でも邪魔をされると嫌だとは思いますが、尊大型タイプの方は本当にキレます。
何を言っても聞かないと思いますし、収まるまで時間がかかります。
ネスケの場合は、集中しているのを止められる事を
「途中でやめるのが気持ちが悪い」
「続きが気になって落ち着かない」
集中(主に過集中)している時に、声をかけたり、質問をすると怒ります。
この時の「怒り」は、パニックが怒りとして表れている時に近いと感じています。
【ASDタイプ】尊大型のいくつかの特徴と対応【まとめ】
尊大型タイプの特徴は
- 自己主張が強く
- 威圧的な態度
- 相手の意見を聞かない
- マイペースとも思える
(人の意見に左右されない)
尊大型タイプの特徴を簡潔に纏めると
威圧的な言動に繋がっていくのも、自分の中の価値観で物事を判断し、その価値観から外れる事は、非難、排除(拒絶)する事になり、それを正当化するために威圧的な言動で攻撃する。
攻撃と言うより、自分の価値観を押し通す(強い主張)となる。
自分のなかの価値観から、外れる発言や、なにか起こった時。
- 相手を非難する
- パニックを起こす
これらが原因となって、威圧的な言動へとつながる。
自分に非があったとしても「自分は悪くない」と、論理的に威圧的に主張を押し通してみたりします。
その主張が通らないと、さらっと流されたりします。
「そうなんだ~」とは、返ってきません。
自分の主張をずっと言っています。
最近の私は『スルースキル』を習得したので、ほぼスルーします。
スルー出来ないことにたいしては、注意というか指摘します。
ネスケの場合は、威圧的な言動と言うのは少ないので(少ないというのはメルトダウンやパニックを起こしている時には怒鳴ることが多い為)、スルーするか、指摘するかのどちらかの対応をしています。
『尊大型編 1』にも書きましたが、威圧的な言動で攻撃されている時などは黙って聞く。
ただ、肯定も否定もしない。
- ネスケとネスケ父の場合は、肯定してしまうと(「そうだね」など流すような言動)
あとで「否定の意見」は聞いてくれません。
「意見をころころ変えるなっ!」など怒りが復活することが多い。 - ASDの特性の方は、口頭で伝えられるというのが苦手な方が多い。
口頭ではなく視覚的に伝えるという方法が良いと思います。 - 承認欲求がつよい尊大型タイプへの対応として
家事の場合だと「褒めて動かす」
例えば我が家では
「私はネスケみたいに、上手くゴミを詰められない。
ネスケは上手いからゴミを詰めて、出勤するときにゴミ出しをお願いしたいな。」 - 「普通は」ではなく「わたしはそう思う(そう感じた)」と伝える
自分を否定されていると受け取るので、「わたしは」を使って伝える
尊大型タイプは、『自分の中の価値観』と『強いこだわり』ここが核なのかもしれません。
あくまでも私の思っている事ですが…。
尊大型についての記事前編は
- 自分の中だけの価値観を威圧的な言動で押し通す『尊大型』タイプ