発達障害(ASD+ADHD)と
診断されているネスケです
妻のネスケ子です
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発達障害の特性で、必ず目にする『先延ばし』
ADHD(注意欠如・多動症)の特性として説明されていることが多いです。
ですがこの『先延ばし』は、ASD(自閉スペクトラム症)の特性でも起こることがあります。
やる気はあるのに、なかなか行動に移せない
先延ばししているネスケに対して日々ぐちぐちと言っているわたしですが、その度にネスケは「やる気はあるんだっ!」と言っています。
発達障害の特性(とくにADHD)を見ていると、「え?こんなの誰にだってあるよね?」というコメントをよく目にしますし、わたし自身も「わたしにも当てはまる」と思いました。
- 忘れ物が多い、失くし物が多い
- 苦手なことは後回し
わたしにもこんな経験が何回もあります。
初めてADHDの特性を知った時に「わたしも発達障害?」なんて思いました。
ですが、ネスケを見ていると
その頻度と困り具合が、わたしとは比べものにならないことを知りました。
今回の記事では
ネスケを見ていると、先延ばしに特性は深く関係していると感じます。
ですが、先延ばししていしまう方が全て発達障害ということではありません。
『先延ばし』に関係しているのは主にADHD
ADHD(注意欠如・多動症)の特性を調べると、『先延ばし癖』という特徴を必ず目にするのではないでしょうか?
『先延ばししてしまう』という特徴は、ADHDだけではなくASD(自閉スペクトラム症)にも見られます。
ASDの場合は『結果として「先延ばし」になってしまった』という感じですね。
発達障害の方は、期限ギリギリか期限を過ぎることが多い。
原因となるのは、やはり発達障害の特性が大きく関係していることがあります。
予定を立てても予定通りに進まず、期限があっても期限までに終わらせられない。
うまくいなかい背景には、複数の問題が関係していることがあります。
他にも「優先順位が決められない」ことや「マルチタスクが苦手」など、目標達成のための臨機応変な対応が難しいことや実行機能に問題があることが多い。
そのために仕事や作業をスムーズに達成できないことがあります。
ADHDの特性が関係している場合
ADHD(注意欠如・多動症)は、『衝動性』や『不注意』という特性が「先延ばし」の主な原因となります。
着替えを取りに2階に行ったはずなのに、1階に戻ってきた時に手に持っているのは違う物。
そして、また2階に行く。
この行ったり来たりするネスケの様子は、大げさではなく毎日何回も見ています。
荷物を送るために出かけたはずが、荷物が玄関に置いてあるなんてこともありました。
苦手なことへのスイッチが入りにくいのがADHD。
感情のコントロールが苦手と言われているADHDの方は、「めんどうだ」という気持ちにとらわれてしまい「やらなければいけない」と分かっていても先延ばし(後回し)にしてしまう。
後回しにしていた苦手な作業にとりかかっても、別なことに気持ちが向いてしまい時間切れになってしまうこともあります。
まだやってなかったの?
今やっていることより、こっちの方を先にやらなきゃダメだよ?
わかってるんだよ。
何とかやり始めていたんだよ。
でも気づいたらこっちをやってた…。
ASDの特性が関係している場合
ネスケは複数の作業がある時に『フリーズ』してしまうことがあります。
この時のネスケは、何から手をつけて良いか分からない状態になっています。
初めてのことや想定外のことが起きた時には、プチパニックになってしまい作業が中断されるということもあります。この時にも同じようにフリーズ状態になることが多いです。
他にも『強いこだわり』が出てしまい、なかなか作業が進まないということになってしまいます。
『優先順位がわからない』ことに関してわたしが感じていることがあります。
- ADHD(注意欠如・多動症)の『優先順位がわからない』というのは、複数のことを整理して決めることが苦手で好きなことを優先させてしまう。
- ASD(自閉スペクトラム症)の『優先順位がわからない』は、全体をみることができずに何から手をつけて良いか分からない。
ネスケは両方の特性を持っていますが、全体を見ることができずに何から手をつけて良いか分からない。
フリーズしたのち、好きなことから優先させてしまいます。(全体像を把握することが苦手なので、効率よい順番などを決めることが苦手)
優先させなければいけないことが分かっていても、好きなことを優先させてしまい期限をすぎてしまうことや最後までやりきっても終わったのは朝だった。ということもあります。
何から手をつけて良いか分からずに、パニックを起こして当たり散らしていることも…。
どのように『先延ばし』になってしまうのか?旦那ネスケの様子
『先延ばし』といっても、ネスケを見ているといくつかのパターンがあります。
苦手なことに対してはスイッチが入りにくいことと、「めんどうだ」という気持ちにとらわれてしまうことが多いので「後でやる」と後回ししてしまう。
好きなことに対してはスイッチがすぐに入るので、好きなことを優先させてしまいます。
これは「報酬系の問題」が大きく関わってきます。
わたしでも「やりたいこと」から手をつけたい気持ちがありますが、期限があるものがあるものを優先させます。
ネスケの場合は、期限があることが分かっていたとしても後回しにしてしまいます。
後でやっても間に合うって思うんだよ。
でも毎回間に合わない。
発達障害の特性がある方は『時間感覚が弱い』ことが多いので、時間の見積もりが難しい。
そのため「まだ時間がある」と感じやすい。
ネスケは「まだ間に合う」ってよく言うけど…。
わたしからすると全然間に合わない状態なんだよね。
発達障害の方の約半数は、眠り(睡眠)に問題があるといわれています。
そして人一倍疲れやすい。
苦手な作業をしている時などは、とくに眠気が強くなりがちです。
「寝て起きてからやる」と寝てしまい、結局起きられずに「何もできなかった…。」というネスケを度々見ています。
(※強い眠気については、またの機会に記事にしたいと思います。)
実行機能の障害がある場合、複数の作業の行動イメージをすることが苦手です。
これが、「優先順位を決められない」ことに繋がります。
計画を立てることが苦手で、効率的に作業を進めることができません。
作業をしていても「ふと目についた」ことに気持ちが(注意が)いってしまい、作業を中断させて他のことに移ってしまいます。
そしてASD(自閉スペクトラム症)の特性から『完璧主義』になってしまう。(こうあるべき)
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それに加えて『強いこだわり』という特性もあり、1つの作業に時間がかかってしまうことも少なくありません。
なにか1つでも引っかかると先に進めないんだよ。
例えば、「使いかけの物から使いたいのに見つからないと、使いかけを見つけるまで探してしまう」
時間がある時なら良いけど、時間がないなら新しいのを使えば良いのに…。
ネスケの「先延ばし」について、いくつかその様子と我が家の対策を書いていこうと思います。
ふと目についてことに注意が移ってしまう
ネスケは日々「やらなければいけない」ことと闘っています。
「今日はやるぞ!」と先延ばししてきたことを、まとめてやろうとする日もあります。
けれど「できなかった…。」という日は、とても多い。
それは、こんな感じに進まないのです。
ふとしたことで注意が移ってしまい、作業が中断される。
これは「やる気があっても」起こることです。
やる気もあるのに、気づくと違うことをしている。
「俺はやっぱりだめだ」って落ち込むし、自分に対して腹が立つ。
すべきことをしていても、注意が他に移ってしまいます。(注意を奪われやすい)
このような場合の対策法を調べると、いくつかの対策法がありました。
- 集中できる環境を整える
会社でならパーテーションの設置や1人で作業できる場所など - 机の上などに関係のないものを置かない
注意が移るようなものを目につくところに置かない - インターネットなどができないようにする
スマホを手元に置かないなど - TODOリストを手元や目につくところに置く
「やるべきこと」や「あとどのくらい作業が残っているか」など確認できるようにする - 作業を小分けにする
作業にかける時間を確認し、分けた作業を時間で区切り適度に休憩をとる
注意が移ってしまうことに対しての対策法は、上にあげたようなものがありました。
我が家での対策法はというと、とてもシンプルです。
- 適度な声かけ
- リマインダーセット
(アラームセット)
注意が移ってしまうことに関しては、この2つしか思いつきませんでした。
ネスケは自分の部屋で作業をしているので、1人での環境はできています。
そして机の上は、恐ろしいくらいにごちゃごちゃしているのでわたしには何もできません。(手をつけたくない程に散らかっている)
ネット接続は仕事に必要なのでどうにもできず、スマホは隠したりなんかしたら発狂すると思います(笑)
『絶対にやらなければいけないこと』をホワイトボードなどに書いて、ネスケの目につくところに置いています。
作業の小分けに関しては、今のネスケには難しいと思われます。
ネスケへの声かけですが、わたしは面倒くさがりなのでツールを使っています。
予定と「やらなければいけないこと」をカレンダーアプリに入力しています。
『TimeTree』というアプリを使っていますが、通知の時間を何個か設定できるので便利です。
最近では、ネスケも自分で予定を入力しています。(忘れてはいけないことも自分で入力している)
有料版もありますが、わたしたちは無料版で充分使えています。
もう1つは、アレクサを使っています。
わたしの部屋は2階、ネスケの部屋は1階なのでわざわざ降りていくのが面倒なわたしにピッタリなアイテムです。
家にわたしがいない時にも、スマホにアレクサのアプリからネスケに呼びかけることができます。
電話をしても寝ているネスケは起きませんが、ネスケが対応しなくても話しかけられることがとても便利です。
アレクサのリマインダーは言葉で伝えてくれるので、アラームが鳴るだけより注意を戻せます。
※カレンダーアプリの『TimeTree』とも連携することができますが、2023年12月22日(金)より外部サービスとの連携を終了するようです。
ネスケの部屋には時計がないので、時計つきのアレクサにしました。
何から手をつけて良いかわからない
優先順位がつけられないネスケは、複数のやらなければいけないことがあるときはプチパニックになっています。
「今日はやることが多いから、これはやめておく。」と、出かける予定などをキャンセルしようとすることもあります。
わたしから見ると、時間内に余裕を持って終わらせられる量ですが…。
いや、間に合うから大丈夫だよ。
それほどやること多くないよ?
優先順位がつけられない(何から手をつけたら良いか分からない)ことに関しての対策法は1つあります。
TODOリストで可視化する
- やらなければいけないことを箇条書きで書き出す
- 締め切りが近い(重要度が高い順)に並び替える
- 目につくところに置く
- 終わったら消していく
我が家の対策法も『TODOリスト』です。
ただし、TODOリストが定着するまでは長かった…。
TODOリストを作るのが苦手と感じていたネスケが、作成自体を『先延ばし』してしまっていたからです。
最初のころはわたしが優先順位をつけて書き出し、右側にチェックする□をつけた『やることリスト』を書いて目につくところに貼りつけていました。
- 1週間(時に2週間)の予定を書き出す
- 予定が多い時は1日のやることリストを作る
- 優先順位がつけられないときはネスケ子に相談
現在ネスケが作っている予定表があります。
上の画像が『ネスケの一週間の予定表』です。
Excelでシンプルな予定表を作り使用しています。
余談ですが、なぜか毎回わたしが忙しい時や寝る準備をしている時に、ボールペンと予定表を持ってやってきます。
そして、予定が多い日にはネスケ自身が『やることリスト』を作ります。
それでも、多ければ多いほど優先順位がつけられない。
ネスケ子優先順位がつけられないんだ。
なにからやったらいいかな?
その後の予定はある?
期限とかある?
あるなら教えて、それに合わせて優先順位を考える。
できないことを無理にするのではなく、身近な人に頼るのもお互いのストレスを減らすことに繋がると思います。
わたしもできることなら手助けしたいと日々思っています。
ただ、寝る前に頼むのは極力避けていただきたいです(笑)
苦手なことは「後でやる」
「後でやろうは馬鹿野郎」
ネスケが前にわたしに言った言葉です。
そっくりそのままお返しします。
苦手なこと(めんどうだと感じること)に対しての「やる気スイッチ」は、いつも以上に入らないのが「後でやる星人」です。
やりたい仕事からやり始めたり、「まだ時間があるから」と後回しにしがちです。
調べた対策法としては
- 報酬を自分でつくる
「これが終わったら好きな物を食べる」や「これが終わったらゲームをする」など自分に対してのごほうびを決める - 目につくところにやるべきことを置く
パソコンの画面にやらなければいけないことを書いて貼る。目につくところに大きく書いて置くなど。意識をやらなければいけないことに戻す。 - 自分の中で締め切りを作る
期限があることに対して、自分の中では期限を短く設定する。期限のサバ読みです。 - 声かけをしてもらう
人に声かけをしてもらい、後回ししていることを期限内に終わらすようにする。
我が家の対策法は、やっぱりシンプルです。
- 適度な声かけ
- ホワイトボードに後回しにしていることを書き出して目につくところに置いておく
適度な声かけと書きましたが、時間が経つにつれ怒声と変わる声かけです(笑)
ネスケに「〇〇時までにやっておいて。」と、期限をつけて伝えます。
わたしが仕事でネスケが家にいる時などは、ホワイトボードに「今日やって欲しいこと(やらなければいけないこと)」を優先順位や期限をつけたものを書いてダイニングテーブルに置いておきます。
我が家には「メモ帳代わりのホワイトボード」、「1か月のお知らせホワイトボード」、「ネスケ用ホワイトボード×2」、「1日の流れのホワイトボード」があります。
近々もう1つ増やす予定です(笑)
後でやるよ
ネスケの「後でやる」は「いつかやる」でしょ?
今日中にやって!
「先延ばし」との付き合い方
現在のわたしたちは、ネスケ自身が「先延ばし癖」があることを理解しています。(受け入れてもいます)
なので「先延ばし癖があるから、どうしたら良いか?」と考える所からのスタートができます。
以前のわたしたちは、ネスケが「先延ばし癖」があることを認めるところからのスタートでした。
「なぜか間に合わない」と言うネスケに、「間に合わないのは当然だよ」という理由を理解してもらうことに時間がかかりました。
その他、ASD(自閉スペクトラム症)の特性とADHD(注意欠如・多動症)の特性も「先延ばし癖」に繋がります。
「頑張ってもできないことはできない」など良い意味の諦めも大切にしています
できないことや注意してもできないことなどは、良い意味の諦めをすることも大切なのではないかとわたしは思っています。
諦めないことも大切ですが、そこに力をいれてしまいすぎると二次障害や夫婦間(親子間など)のトラブルにも繋がると思っています。(お互いストレスが溜まる)
ですが、対策をすることは必要なことです。
期限があるものは『期限のサバ読み』をして伝えたりの工夫や、便利なツールを使ってみたりと自分にあった対策法を見つけることをおすすめします。
わたしたちは『共有カレンダーアプリ』を使用していますが、ネスケ自身が予定を入力するようになるまでは時間がかかりました。
今では自分から予定を入力し活用しています。
工夫や便利ツールを使った対策など、自分たちに合う方法をこれからも見つけていきたいと思います。